トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

遺伝特性

2011-08-02 | 小父のお隣さん

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 庭の千成ホウズキが実をつけてきた。直立性で大柄の株は着花も粗く、結果として実成りは僅かだ。一方のプランターの匍匐性種は身体に似合わず着果が多い。

 どれも郷里の実家のプランターから持ち込んだ種子からで、その意味では血統は同じなのである。異なるのは、直立性は既に10年近く前から庭で自然繁殖してきた子孫というだけだ。これをみていて実家の長兄の言葉を思い出した。「千成ホウズキは匍匐性でないと着果がない」と言っていたのだ。

 郷里にいた少年時代、千成ホウズキなど畑の雑草で、除草しながら口にしていた野生の果実に過ぎなかったのだが、この頃は、このような物を口にしたくて栽培する。そういえば、畑に自生し着果していたのは、全てが地表を這っていて、立ち上がっていたのは記憶に無い。

 以前に持ち込んで繁殖を繰り返していた系統は、次第に高性の物だけになってしまい、貧弱な果実しか着けなくなった。それで昨年帰郷した折に、プランターに落ちていた果実を数個拾って、今春に播種して実ったのが匍匐性の株だ。

 畑の自生種は草取りで年毎に除草されるが、匍匐性より高性種の方が目に付き淘汰され易い。庭の自生種は「千成ホオズキ」として取り残されてきた。この違いが、遺伝的特性が同じでも性質を大きく乖離させた結果になったように思えた。

 今期は、高性種を抜き取りたいのだが、ギプスの身では眺めているだけだ。ギプスもようやく1ヶ月目となり、やっと半分まで到達した。