観てきました。原作の「竹取物語」にほぼ忠実。「姫の犯した罪と罰」の詳細をパンフレットの冒頭の企画というところに監督自身の言葉で語ってしまっているところに、高畑監督の作品に対する自信が感じられます。 幼少のころの姫の描写に力が注ぎ込まれ「生活アニメーション」の丹念な描写を見せるだけでも面白くなるという信念が貫かれている。
「風立ちぬ」で宮崎監督がファンタジーを封印(とはいっても夢の中の描写はファンタジーだった)したのに対し、高畑監督が日本最古のファンタジーをとりあげ(とはいっても前半から中盤は現実的描写で物語終盤にファンタジー描写が花開いていた)たのが対照的でした。
姫が地面に横たわり愛おしむ場面があるのですが、やはりどうしても「ナウシカ」を想起せずにはいられません。この二人の巨匠は深いところで繋がっているのだと思いました。