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今日の筆洗

2021年10月25日 | Weblog
二十世紀を代表する作曲家のショスタコービッチはピアニストを目指していた。一九二七年の第一回ショパン国際ピアノコンクールにも出場している。二十歳のころである▼本選に進むも入賞には至らず、ディプロマ(特別賞)。こんな話がある。当初の審査では三位だったが、地元ポーランドの出場者を上位に入賞させるため審査員がソ連のショスタコービッチを外したというのである▼今では考えられぬが、当時は審査にも政治が付きまとった。だが、その後の生涯を思えば、結果は必ずしも不幸とはいえない。入賞していればピアニストとして活躍したかもしれないが、果たして、大作曲家としての地位を築き、数々の交響曲を残せたかどうか▼別のピアニスト。サッカー選手を目指していたが、子どものとき、転倒し、大けがを負った。サッカーをあきらめ、ピアノに向き合うようになったそうだ。先日の第十八回ショパンコンクールで二位に入賞した反田恭平さんである▼サッカーがだめなら、ピアノ。不運や挫折に泣きたくなる日があろうとも精進すれば、別の道で花開くこともある。そんなことを子どもたちに教えたくなる話である▼反田さんはご存じだろうか。ショパンコンクール開催のきっかけはサッカーらしい。創設者は若者がサッカーに熱狂している姿を見てピアノにも夢中になってとコンクールを思いついた。
 

 


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