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今日の筆洗

2021年09月02日 | Weblog

ある芝居一座。主役を演じる役者を座員の投票で決める。昨年、その座を射止めた看板役者がいる。セリフは聞き取りにくく、どうも人気がない。不入り続きでこのままではライバル劇団に客を奪われかねない▼「あの役者が主役では一座がつぶれる」。座員の間にはこんな声も上がる。そこに別の役者が名乗りを上げ、いよいよ主役をめぐる選挙が近づく。もちろん自民党総裁選の話である▼看板役者が再選のため取り組むべきは何か。芸を見直し、改めるべきは改め、逃げた客を再び芝居小屋に呼び戻すことだろう。客が入れば座員の心も自分に向かう▼この時期の首相であれば、見せるべき芸とはコロナ対策で結果を残すことになろうか。どうも菅さんの考え方は違うようだ。怪しげな奇手奇策によって主役の座を守りたいらしい▼報道によれば総裁選前の衆院解散・総選挙を一時検討していたふしがある。菅さん自身が昨日、否定し、この線は消えたが、総選挙で勝利し総裁選につなぐ計算だったか。理解できぬのはこの逆風の中、総選挙に勝てるという自信である。その奇手に党内から待ったがかかるのは無理もない▼この時期の内閣改造・役員人事というのもうさんくさい。人気増に効果があるとは思えぬし、人事を担保に総裁選の票を買っているようにしか見えぬ。あの役者、主役続けたさに観客の目を忘れていないか。


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