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今日の筆洗

2021年07月17日 | Weblog

 マイクロチップを埋め込まれるとか、人口を減らすための策略であるとか、遺伝子が変えられるのだとか…。ワクチン接種をめぐるデマは、一部わが国にも入ってきているが、世界に出回って消えないようだ▼荒唐無稽の話の数々も、闇の勢力や権力、大資本家らによる陰謀さえ信じれば、現実感を伴ってみえるようになるものらしい▼収まらない陰謀論の一方で、世の中には本物の陰謀があると知った。パキスタンであったワクチン接種をめぐる米中央情報局(CIA)の工作である。欧米の名だたるメディアが報じているので、デマではないはずだ。約十年前、ビンラディンを追っていたCIAは血縁者を見つけ出すために、B型肝炎のワクチン接種をでっち上げた▼子どもたちへの接種の際に、DNAを採取しようとしたという。たくらみはのちに明らかになる。ワクチンに不信が高まり、医療関係者らが、過激派に多数殺害される事態にもなった。接種をためらう親が増え、子どもらの免疫が衰えたおそれがある。感染症の増加などへの悪影響が指摘されている。陰謀が招いた悲劇的状況である▼パキスタンは新型コロナウイルスのワクチン接種で、当初後れを取った。ワクチンへの不信感は、今もなお残っているという▼CIAはこの手のスパイ活動をもうしないそうだ。陰謀論の栄養となってしまった本物の陰謀であろう。


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