Kou Farm

畑の話と日々の雑談

ひよっこ考 最終回

2017-10-06 21:38:11 | 日々の事
ひよっこ 最終回見ました
つまみ食いの様に見ていたら みね子の実家 いつの間にか米農家から花農家になってました
これ 戦後の農業(ある意味明治以降の)を象徴してるなぁ などと思ったりして

江戸時代 藩の規模は石高(こくだか)で表現されてました 加賀100万石などと
石とは米の計量単位です 農産物(主に米)がその地域(藩)の価値を計る単位になっていたわけで
米で何人食わせられるか この基本的な価値は卑弥呼の時代から変わってないと思っています

時代は明治になり 年貢は金納となりました 長く物納が続いていたお百姓にとって 天地がひっくり返る様な
驚きだったんじゃないでしょうか 一部の豪農をのぞいた殆どの農家は ほぼ自給自足でつつましく生きてきた
のですから
そのために借金をし 田畑を手放す人々も少なくなかったそうです

江戸後期には物の流通範囲が広がり 資本主義の芽が出ていたとする人もいます
明治以降 西洋から本格的なそれが流入し 農産物もその流れに組み込まれていきます
米は価値を計る物差しから 今では当たり前の事ですが 一つの商品になったのです

そして戦後 最初こそ食糧難に対応して まさに命をつなぐ糧としての農産物でしたが
復興が進み また 新たな農業機械や資材の登場による飛躍的な増産と省力化
経済成長によるモノとサービスの豊かな社会に 漫然と米を作るだけではついて行かれない
そう思ったお百姓は たくさんいた事でしょう
税金のみならず電気代もガス代も水道料金もお金で払わねばならない スマホもお洒落な服もお金で買うのです
米も野菜も生活の糧として換金しなければ生きてはいかれません

お金を稼がなければならないのです

昔のお百姓さんを想像するとき こんな時代を生きる僕達とは違った思いで米を見ていたのでは
と思ったりします

しかし 何ですねェ 文化として稲作をみれば 遠い昔の記憶が今なお僕達の意識の底流に流れている
そうも思えるのです
お正月の鏡餅 いくらパン好きの人でも食パン重ねてバレンシアオレンジを載せる人は見た事が無い(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする