Kou Farm

畑の話と日々の雑談

ゲゲゲの女房

2024-04-25 16:54:51 | 日々の事
ゲゲゲの女房
再放送を見ている
水木しげると その妻が 貧しさにめげず成功していく物語

本放送は 僕が一人で畑をやり始めて間もない頃
かつかつの生活だった自分と重なって 感情移入しながら見てたのを思い出しました

今は そこまで感情移入はしませんが やはり懐かしくはあります
あらためて見ると その時代背景について 当時より知識が増えた分
よりイメージがつきやすい 集団就職で出てきた少年の背景
経済成長の陰で廃れていく業種
主人公の布美枝が いつまでも実家の世話にはなっていられないと焦る姿
などなど

つい 当時の この国の姿を想像するのですが
今よりも ずっと緩やかな時間の中での生活は 羨ましく思えるのですが
それは不便な生活と表裏一体 二律背反なのかと思ったりする

また 経済発展を遂げていきますが それ以前に持っていた文化 
ある種の品の様なもの
それを 今よりは色濃く残していたのではあるまいか

現代に至る道を知る事は
僕にとっては 今の自分の生活を客観視する一助であると同時に
無数の人間ドラマを見るという側面もあり
時に自分を勇気ずけ 時に反省を促します


それにしても
水木しげる は生まれ育った家庭環境 戦争で片腕を失った事
何より本人のキャラクター
漫画家水木しげる になるべくして生まれてきたように思えてならない

平年並み

2024-04-18 16:45:39 | 畑の事
トマトの植え付けが始まりました

時期としては ほぼ平年並み
暖冬だったので 今月10日までには始まるかと思っていたのですが
3月の冷え込み日照不足でプラスマイナス0で平年並み
作物は正直なものです
これからは気温の上昇と共に地温も上がり 植えたトマトはグングン根をのばし
養分を吸収 今の貧相な身体もマッチョに(笑)
今年はどんな作柄になるか?
百姓は毎年が1年生 期待と不安が入り混じる

今期の堆肥作り
搬入した牛糞に 踏込みで使った落葉や籾殻 米糠などを混ぜながら積み直し

一番体力を使い 難儀な仕事で終わる頃にはフラフラですが とても大事なお仕事 
やらないと落ち着かない(笑)
分解が進んで 順調に温度が上がるか・・

何かと 期待と不安が交錯する
そんな時期です


今年も桜が綺麗でした

毎年 桜が見れる
毎年 種が播ける
なんて事はないのですが 嬉しいものです

地産地消 7

2024-04-11 18:12:15 | 日々の事
宮本常一の本
読んでいるのですが 辛くてなかなか進まない やっと1/3まできた
 
昔 農家の次男三男は 今からすれば まことに気の毒であったそうな
人の移動が狭く制限されていた昔 村は世界そのものでした
限られた田畑 限られた山野で村民が生きていくには人口が増えすぎても
減りすぎてもいけない
長男は家を守り繋げていかねばならず 下手に兄弟に田畑を分けて細分化すれば
共倒れになりかねない
兄弟に嫁をもらって子孫が増えれば 限られた食料では足りなくなる 
様々な理由で強制的な堕胎もあった
結果 次男三男は嫁ももらえず 単なる働き手になる
地域によっては豊だったり 近郊に働き口があったりしたが そんな例は少なかったようです

明治 大正 昭和と活動範囲が広がり 商工業も発展し 村外に生きる術ができたが
それまでの長い因習は容易には抜けず 貧という空気感はなかなか無くならなかったのでは

先週書いた ニュータウンやスーパーマーケットが魅力的だったのは
そういった過去の空気感とは違う 近代的な豊かさの象徴でもあったのだろうか
やはり 現在との比較だけでは その時代に生きていた人達の感覚は
分からないのかもしれない

地産地消6

2024-04-04 17:37:23 | 日々の事
全国どこにでもあって 必要不可欠なお店
スーパーマーケット

現代的なスーパーマーケットは アメリカ合衆国ニューヨークで1930年頃始まったそうな
日本では諸説あるが1950年代に始まったそうです
辞書の定義は 主に食料品などの日用品を扱い セルフサービス 大量仕入れによる廉価販売を
原則とする店 多くは広い売り場面積を持つ

たまたまネットで見た論文で 
同じ1950年代に始まったニュータウン建設と合わせて
解放 或いは自由の取得として両者の広がりを考察していた
流し読みなので正確ではありませんが
地縁血縁から解放されたニュータウンでの生活
廉価で多品目の商品を自ら選べる自由さ
当時は それが新しく魅力であった

なるほど そんな見方があるのか・・と感心

一方で 周囲との共存共栄を無視した利益追求を計り 儲からなければ即閉鎖
他へ移る それを焼畑農業になぞらえ焼畑商業と言われる事も
(ちなみに 焼畑農業は時間と共に回復しますので 厳密には正しい例えではないと思う)

今では 郊外の大型店舗が当たり前すぎて考察しようなどと思わなかったが
西洋文明の考え方 現代日本人の文化や考え方が潜んでいそうで面白い