Kou Farm

畑の話と日々の雑談

よいお年を

2020-12-24 17:49:41 | 日々の事
師走です
今年も 間もなく暮れようとしています
予想もしていなかった展開で慌ただしい一年でしたが
僕の場合は 基本畑か作業場ですので それほど影響は受けずに済んでます
医療従事者の方々をはじめ 影響を受けた皆さんはホントに大変だったろうと思います
僕にしても これからの消費動向が読めず 早く落ち着いてほしいと願うばかりです

さて

この一年 歴史という縦軸と 今の情勢という横軸の交点
そのピントが合ってきて 自分の立ち位置を気ずかされる
昔から 奥歯に何か挟まっている様な違和感を持ち続けてたのですが
それが取れたようなスッキリ感
同時に白が黒とは言わないまでも これまでとは違った色で見えてしまう事が多い
驚愕する事もあれば 元々の思いを強める事も

僕の周りには 弱いもの強いもの 早いものゆっくりなもの 重いもの軽いもの
様々な 流れ があります
そのどれかに乗っている訳ですが それは自分が判断して主体的に乗るというよりは
その瞬間瞬間 普段の意識次第で いつの間にやら乗っかっている
そんな発見もありました

さてさて

立ち位置に気ずいた訳ですが
それは あくまで僕の主観です ただの思い込みかもしれない(笑)
考え(あるいは意識?)が変われば がらりと180度変わってしまうかもしれません
そうです 僕が変われば 見え方とは言え 世間が変わってしまうのです(笑)
まことに 混沌とした昨今ではありますが
一番に見るべきものは 自分自身なのかもしれません
そんな事に気をつけて 来年も流れていきたいと思います

では よいお年を
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

堆肥の切り返し

2020-12-17 16:55:33 | 畑の事
先週 先月積み直した堆肥の温度が下がってきた
なので 切り返して空気を入れる
これを

外側を内側へ 内側を外側にくるように積み直す

画面奥に少しずつ



もう少し

あぁ・・終わった
早朝に始めましたが 終わるころには日没寸前
ヘロヘロです(笑)

五日も経つと 40℃を割っていた温度が もう中心部分で55℃を越えてきました
微生物が張り切ってる証拠です
温度が上がっただけですが 嬉しい そして安堵

堆肥と言っても 実は色々ありまして 面倒なので ここでは大くくりで堆肥と言ってます
僕が作っている家畜糞尿を利用した堆肥は 武士の勃興と共に広まったと言われてます
初期の武士は開拓農民でもありましたので 牛馬など家畜とともにあったわけです
今でこそ科学的に その有用性が証明されてるのですが 遥か昔(平安末期か鎌倉期か?)
誰が何故 その有効性に気ずいたのか・・不思議です

それから 肥料つながりで
江戸期にシステム化された下肥(人のウンチやおしっこ)の利用
この地域では昭和30年代まで使われていたそうです
今では汲み取り式トイレなんて地方の古い家でもない限り お目にかかれそうもありませんが
昔はみなそうでした この町でも4~5ヶ所留場があって お百姓さんがめいめい運んで 
使っていたそうです
それで育った作物を食べるのですから まぁ 寄生虫をお腹に宿す人が随分多かったそうです

堆肥の場合 分解する際の熱で病原菌や虫 雑草の種などを不活性化して安全性を上げます
この発酵という作用
なれ鮨や漬物 納豆 味噌 醤油 酒なども発酵で 随分昔から僕らの生活を支えてきました
一歩間違えば腐敗してしまう技術
なれど近年 科学的に人体への有用性が証明されています

誰が何故 その事に気ずいたのか・・まことに不思議です
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

収穫

2020-12-10 16:41:06 | 畑の事
はたと気が付けば 冬野菜を収穫してる
記憶が飛んだわけではない(笑)
初秋から晩秋そして初冬へとホウレン草 カブなどはずっと収穫が続いてるので 
葉の厚みの変化 自分の厚着具合で ああ もう冬だ などと改めて思ったりする
ブロッコリーは

この見事な主茎の収穫が間もなく終わり その後次々脇から伸びてくる
腋芽の収穫

大根も

収穫時を迎えて 絶賛収穫中

ホウレン草は

日に日に茎葉共に厚みを増し 甘味も強くなってきてます


今年は秋口からこっち 台風や大雨での大きな被害が無かったので 冬野菜については
全国的に堅調のようです TVでも値崩れを防ぐため白菜を潰してるシーンが流れてるようですね
豊作は嬉しいのですが なにせ口と胃袋の数は決まってる 出荷するほど赤字になるのではしょうがない

直売所での僕の野菜も ホウレン草 大根 キャベツなどはお買い得価格
正直 あと10~20円上げたいのだが・・スーパーが安いとお客はそちらに流れる
毎度のことながら 値段を下げないとお客が戻ってこない

想いは複雑

が・・この現実が 何故 ここで野菜を作り 地元の人達に食べてもらうのか?
考えを深めるきっかけになる

そう 前向きにとらえるのだ(笑)
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雑感2 近頃思う事

2020-12-03 20:05:31 | 日々の事
僕の中の現代農業は 
例えば栽培技術とか 農業機械とか 純粋に農的視点だけでは捉えられなくなっています

戦前と戦後で何が変わったか考えてみますと 必要とされるマンパワー ではないか
もちろん今でも他産業に比べればマンパワーへの依存比率は高いし 田んぼと畑でも違う
しかし まぁ 時間軸で見てみれば 農業機械 農薬 化学肥料 などの普及で随分省力化
が進んだと思えます(その分お金はかかりますが)

そして 戦後 外国の国々と正常な関係を作るに従い農産物も貿易品となり 必然経済だけじゃなく
政治的な色彩もついてきました

僕が少年・青年だった頃は車やら家電やら精密機械やら世界中に売りまくって ついにはアメリカの象徴
ロックフェラーセンターを日本の大手不動産会社が買収するしまつ
その生産労働力として 戦前だったら冷や飯ぐらいの農家の次男三男や小作人で生涯を終わるはずの
人々が農業の省力化で余剰となり吸収されていったのではと想像します

その後なんやかんやで(笑) 気が付いたら休耕地や耕作放棄地がやたらと増えて・・
びっくりした政府は農地法を改正して誰でも農地を使えるようにして(以前は規制がありました)
農地中間管理機構をつくり 担い手への農地集積・集約化と農地の確保をしようとしています
上のくだりは 何だかわかりずらい文章ですが
まぁ 補助金の設計なども勘案すると 大規模で先進技術(ITなど)をとりいれた農家を応援したいように感じます
戦後の流れを見れば当然の帰結と思えますが 大規模化すれば農家の企業化 そしてより激しい競争の波に
晒される事になります それ相応の能力が必要で 家族経営の感覚で下手に手をだせば大火傷を負いかねない
企業も机上の理屈だけで参入すれば玉砕の可能性が大
つまり 甘くはない という事です
今 その世界に挑み頑張ってる人達は勇者と言えるでしょう
僕にその能力は無いので 初めから目指しません(笑)

さて ちょっと視点を変えて
文化的側面から
もともと狭隘な地で 片寄せあうように農地を耕してきた僕達のご先祖様
もみ合うような生活から生まれてきた文化
それは特定の地域に根差したもので 他の地域から見ればとてもユニークで 時には非合理なものに見えるもの
しかし それにくるまれる事で安心できる 身のより所となるもの

だいぶ変わってきたとはいえ 農業は今も昔も天候に左右され右往左往するもの
自然と直接繫がって成立してきた仕事です
豊かな四季の催事もそんな背景があってです
効率化 合理化は否定するものではありません 近年のスローガンになってる 儲かる農業 もしかり
ただ もしそれを推し進める事で顔のないのっぺりした(文化性のない)ものになってしまったら・・
と危惧する部分があります 
ただの老婆心かもしれません

思いますに
持続可能な農業
方法は一つではありません また 価値も一つではありません
農業の間口は広いもの
色々です・・と思ったりします
コメント
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする