Kou Farm

畑の話と日々の雑談

ホウレン草

2018-10-25 20:09:25 | 畑の事
ホウレン草が

秋から 初冬の味・形になっていきます
軸は太く 葉は厚く 味は濃く

今月中旬から収穫が始まったホウレン草 品種はこれから始まるモノも同じです
気温の変化や降雨量など環境の変化で ホウレン草という本質は変わりませんが
スラっとイケメンだったり ごっついアスリートになったりする
お百姓にとっては当たり前の変化ですが 子供になったつもりで眺めると まことに不思議

人に重ねてみると 似てなくもない
お百姓という仕事を選択し 土にまみれ 風雨にさらされ 何のケアもしないでいると
分厚い手 シミなのか日焼けなのか分からない真っ黒な顔 慢性的な腰痛(笑)
野良仕事をしてなければ こんな姿かたちにはなりそうもない

内面もどんな環境でどんな風に生きてきたかで変わるだろう
ダメダメな生き方で 人に誇れるようなものは無くても(我ながら胸が痛い 笑)
ともかく 生きてきた という事実だけはある

ホウレン草も虫に食われようが ヒョロヒョロに育とうが お店で見向きもされなくとも
ホウレン草として生きている
けして小松菜を羨んだり キャベツになろうとはしない

その潔さ 見習いたい

漁港にて

2018-10-18 20:03:47 | 日々の事
秋冬野菜の準備も峠を越えて
知人と いわき市小名浜へ出かける
途中 何十年ぶりかで平潟漁港に立ち寄ってみた
茨城では最北の漁港 という事は関東最北の漁港(海)

既に漁は終わったのでしょうか 人影もまばら 静かな海に数隻の漁船がたゆたってました
市場も コンクリートの床が水で洗われているのが 数時間前に何か(競り?)があった事を想像させます 

前に来たのは幼い頃で カケラの様な記憶しかない 料亭の様な 旅館の様な建屋が並び
白や赤の刺身をほうばっていたような・・おぼろげな記憶


また 3・11大地震では 茨城で最も震源に近かった漁港の一つ
その時の被害は動画サイトで見る事ができますが やはり酷いものです
今日は 何事も無かったかの様な 和やかな空気しか感じられない

磯を一つ隔てれば そこは福島

勿来の海も陽光のきらめきを映して あの時の荒ぶりは別の世界の出来事の様

あの時以来 予想だにしなかった道を歩かざるを得なくなった方々がいる
今 この風景を見ていると それらも含めた過去を日常に溶かし込んでいる
そんな茫々たる思いのなかを漂う

顔を上げれば

笑顔の鮟鱇
何やら 立ち上がり 再び歩き出した人々の心意気を見ている様です

時代

2018-10-11 11:55:41 | 日々の事
終身雇用

僕が社会に出た頃 口に出すまでも無く 当たり前の慣習だった
新卒採用者は長い時間をかけて教育をうけ 見極められる
といっても マニュアルを押し付けられるわけではない 先輩や上司と共に仕事をしながら揉まれ
飲みに行くのも 教育であり学びの場 入社して暫くは息つく暇もない
そして 自分なりに何事かを見つけつかんでいく
知人の話を聞いていて 昔を思い出した

今の会社 特にベンチャー系企業は
まず終身雇用など慣習として持っていない
話の印象としては やる気のある人はウエルカム そうでない人 合わない人はいつでもおやめください 
といった感じ なので重要なのは 何をやりたいのか その為に自分は何ができるのか という目的意識
それと チームで仕事を進める協調性というか柔軟性
会社と個人の関係は契約 昭和の浪花節的湿っぽさは感じられない

僕は 昔は良かった などとは思ってはいない 
時代と共に変わる 何と言うか・・システム?意識?技術?グローバリズムの影響?があるのだなぁ~と思うだけ

ただ 地方ではまだ保守的(昭和的?)な人も少なくはない
そんな人が 今風の会社に迷い込んでしまうと 噛み合わず 悲劇の様な喜劇の様な事態になったりする

僕はついていけてるのだろうか?
まことに疑問(笑)

秋の空

2018-10-04 17:08:48 | 畑の事

台風一過
たかい 高い 秋の青空
気温は高めとはいえ 真夏のそれとは比べようもない
日中 通しで働けると作業も進み 真夏の日差しがどれほど体力を奪うか 今更ながら実感します

台風24号 夜中にゴウゴウと恐ろしい唸り声をあげながら しかし 足早に去っていった
これからの作物にほとんど影響はなく とりあえずホッとしているのですが
簡易で建てたキュウリの支柱は 御覧の通り

1mほど飛ばされて倒壊
収穫は終わっていたので実害はありませんでしたが ちゃんとアーチを組まずに片側だけで組むと
脆いものです 来年はちゃんとやろう

天候不順は毎年の事ですが 今年は台風も当たり年(?)
欲しい時に一滴も降らず 降り出したら止まらない
生育にも影響がでて 微妙に野菜価格に反映されてるようです

しかし まだ日本が砂漠になったわけじゃない シベリアの様に永久凍土で覆われたわけじゃない
何万年かけて作られた骨材としての土 
その土を数千年かけて磨き上げてきた耕土
使う一方であれば せっかくの財産を食い荒らし 痩せ細るだけですが
手間を惜しまず手入れをしていけば まだまだ何百何千年と恵みをもたらしてくれます

まことに 気の長い話ですが
目の前がにっちもさっちもいかない時は その先に視線をおいて歩いてみれば
なんとかなったりするものです
ならいない事も多々ありますが・・(笑)