*原料価格が1/10で、相応の利益が見込めるでハジマッタが、稼働期以降に、中国、欧州の景気減退で、思ったようには売れなかった?結果、14/3期まで赤字、累積の赤字は不明だが、15/3期の予想1株利益は、27円である、70円のレベルが世界企業の標準であろう、
*14/4~12期の決算で配当金が200億円、投資額から見れば、1%超?3%、400億円が当面の期待配当額、今期の利益は原油価格の下落による原料安が要因、と、日経は報じる、
株価推移 512前日比+1(+0.20%)るいせき
1株利益27.53 15/3期予想 配当9 利回り1.70
住友化学が30日発表した2014年4~12月期の連結決算は、純利益が472億円と前年同期比92%増えた。サウジアラビアのアラムコとの合弁、石油化学会社ペトロ・ラービグの操業が安定し、営業外損益に計上する持ち分法投資利益が200億円(前年同期は4億4千万円の損失)に膨らんだ。
*09年に1兆円を投資、3年目に黒字の予定が15/3期に漸く、黒字にこぎ着けた、11年には追加投資で1兆円を支出、
売上高は7%増の1兆7229億円、営業利益は前年同期並みの713億円だった。原油安で原料価格が下がり、石化製品の利幅が拡大した。農薬も販売を伸ばした。半面、液晶ディスプレー材料などが価格下落で苦戦し、医薬も薬価改定の影響で振るわなかった。
15年3月期通期は従来予想を据え置いた。純利益は4~12月期で通期予想(前期比22%増の450億円)を超えた。野崎邦夫専務執行役員は「新たに構造改革費用が出るが、利益はある程度は予想を上回る」と話した。
ペトロラービグ、*11/12/12、東洋経済
住友化学は今冬、中東で操業している世界最大級の石油精製・石油化学コンビナートについて、第2期計画の投資を決定する。このコンビナートはサウジ・アラムコと合弁会社を設立し、1兆円を投じて09年に築いたものだ。その拡張計画の決断が難しい理由は住友化学が抱える「三重苦」にある。
一つ目は需要環境の悪化だ。中国の旺盛な需要が足元で減退、欧州は経済危機を迎えている。2期では生産する石油化学製品の種類を増やし、中国に加えて欧州への販売が視野にある。したがって中国と欧州の需要が揃わなければ、設備過剰に陥りかねない。
二つ目は脆弱性の残る財務体質、三つ目は現地の合弁会社の業績が振るわないことだ。現在の中期経営計画は財務改善が最重要テーマであり、投資は厳選している。
仮に2期の投資が5000億円規模になった場合、1期同様に資金の半分強をプロジェクトファイナンスで賄うとしても、数百億~1000億円弱は自らが出さなければならない。投資回収が堅ければ投資家からの賛同も得られやすいが、1期は計画の遅れなどが影響して回収が遅れている。
結局、足元はマイナス材料ばかり。しかし、投資判断はもう先送りできない。事業化調査は終了し、建設費の見積もりは出揃った。発注者に優位なタイミングなので1期に比べ割安な建設費用に抑えられるが、発注の回答期限は目の前に迫っている。
加えて、すでに決定を1年先送りしているため、これ以上延ばせば競争力のある原料を供給してくれるサウジ・アラムコに愛想を尽かされる怖さがある。サウジ・アラムコは米化学大手ダウ・ケミカルなどとも巨大プロジェクトを進めている。住友化学に見切りをつけて合弁会社の経営に影響が及べば、これまでの投資までが水泡に帰してしまう。
石化製品の原料となるエチレンの原価を見ると中東製は日本製の10分の1。価格競争力の差は歴然で、いずれ世界市場の多くを中東製や中国製が握ることは明白だ。
順調に進めば年末の取締役会で2期投資の有無を決し、遅くとも今冬中に正式決定となる。足元は悪い。しかし、中東での大勝負に勝たなければ、将来の石油化学業界で成長する芽は摘まれる。社運を賭けた決断がまもなく下される。