ミャンマーエネ投資急増、天然ガス鉱区解放で殺到、*日経,15/1月
14/4~11月の石油、ガス開発の海外直接投資は許認可ベースで8億$、年度末に集中する傾向があり、通年では,12億$以上と予想される、11~13年の累計投資額,5億$を、大きく上回る、13年以降、韓国、大宇インターが南部、シュエ、PTTグループが同、ゾウティカ、で天然ガスの生産、輸出を開始、14年春に、主要な海上鉱区20ケ所の入札で、シェブロン、伊、エニイ、ロイヤルダッチシェルなど13の企業連合が落札、
ミャンマーのエネ資源量
ミャンマーはエネルギー資源に富むと言われる。原油の確認埋蔵量は6.86億バレルで、予想埋蔵量はその4.7倍の32億バレルと言われ、天然ガスの確認埋蔵量は17.65兆立方フィート、予想埋蔵量はその5倍の88.7兆立方フィートと言われる。
原油の埋蔵量は、世界の原油資源国から見ればたいしたことはないが、天然ガスではそれなりの資源を持つ。世界の天然ガスの確認埋蔵量は6,600兆立方フィート(185兆㎥)と
言われ、その0.27%に過ぎないが、予想埋蔵量は88.7兆立方フィートあるとすれば、インドネシアやマレーシアに迫れる天然ガス資源国となる。もっともシェールガスの開発で世界の
天然ガスの埋蔵量は、倍増しているようだが・・。
「ビルマの石油・ガス開発の人気は? 2011-12-21」
http://uccih.exblog.jp/15145909/
現在の原油の生産能力は、一日2万1千バレルほどであるが、天然ガスの生産は、一日12億立方フィート(年4,100億立方フィート)ほどに及ぶ。2007年以降生産の伸びが止まっているが・・。CIAによれば、ミャンマーは世界第38位の天然ガス生産国となる。
エネルギー量で見れば、原油1バレル=天然ガス6,600立方フィートだから、ミャンマーは、原油の9倍、天然ガスを生産していることになる。
ミャンマーは現在、天然ガスの生産量の7割をタイなどに外国に提供しており、タイは天然ガス需要の25%をミャンマーにたよっている。1988年以後の政治動乱でも、ミャンマーからタイへの天然ガス供給は途絶えることはなかった。
タイ最大の企業PTT(タイ石油公社)が65%の株式を持つ子会社にエネルギー資源開発を担う「PTTEP」(PTT開発生産)社がある。PTTEPは、1989年以後、ミャンマーでエネルギー開発をやってきている。1988年の経済制裁で欧米の石油会社が入ってこなくなって以降(仏トタル社を除く)、中国のシノペックやマレーシアのペトロナス、インドのエッサー社などと
ミャンマーの資源開発に取り組んできた。
PTTEPは、最初1989年、「ブロックF」を探鉱したが、ガスは発見できなかった。しかし、その後3つの沖合、2つの陸上ガス田を開発、またヤダナとイェタガンの
沖合ガス田も他社と組んで開発している。
現在は、ベンガル湾の12,300平方kmにわたる「ザウティカ」のガス田に8割出資(残り2割はミャンマー石油ガス社)、2013年の生産開始を目指している。また、「M-3」、「M-11」といったガス田の探鉱も進めている。ミャンマーには深海探査の技術がなく、PTTEP社の1000m以上探査の技術が生きていると言われる。