天然居士のとっておきの話

実生活には役に立たないけど、知っていると人生が豊かになるような話を綴りたいと思います。

下り宮

2020-01-14 | Weblog
神社は、平地または階段を上った先に社殿があるというのが一般的です。
昨年9月、群馬県富岡市の一之宮貫前神社に行って来ました。
 この神社は、正面参道からいったん石段を上がり、
 総門を潜ったところから石段を下ると社殿がある、
 いわゆる「下り宮」と呼ばれる配置となっています。
 社殿は江戸時代に第3代将軍徳川家光・第5代綱吉により整えられ、
 本殿・拝殿・楼門等が重要文化財に指定されています。
 この下り宮はどんなものだろうと思ったのが、行った理由でした。

 こうした下り宮は、他にもあり、
 宮崎県の鵜戸神宮、熊本の草部吉見(くさかべよしみ)神社と併せて、
 「日本三大下り宮」と言われています。
 鵜戸神宮は、宮崎県の日南海岸に沿って建つ神社で、
 海を背景とした神社で、本殿は、階段を下った先の洞窟内に建っています。
 草部吉見神社は、熊本県阿蘇郡高森町にある神社で、
 社殿の位置は、鳥居から真っすぐ延びる下り参道の先との事です。

 こうした下り宮は、上記の3社に限らず、
 戸谷学さんと言う方のブログには、他に下記の6社が載っていました。
 群馬県渋川市の木曽三社神社
 奈良県吉野郡十津川村の玉置神社
 和歌山県田辺市の熊野本宮大社
 大分県中津市の薦神社
 宮崎県西都市の速川神社
 鹿児島県鹿児島市の聖神社
 しかしながら、各神社を一通り調べてみたら、
 いずれの神社もはっきりと下り宮とは書いてありませんでした。

 下り宮を調べていたら、出雲大社も下り宮だとの話が幾つかありました。
 僕も出雲大社には行った事がありますが、
 確かに参道が下り坂になっていた記憶があります。
 三大下り宮は、いずれも石段があり、これを降りて行くのですが、
 出雲大社はあくまでも坂道です。
 このため、下り宮とは呼ばれていないのかも知れません。

 下り宮が、地形的な問題から、そのような配置になったのか、
 何か謂れがあるのか、よく分かりませんが、
 下り宮が一定の地域に偏っている訳でもなく、
 祭神も異なりますので、特別な意味はないような気がします。
 三大下り宮と称したのが、
 誰の発案でいつから言うようになったのかよく分かりません。
 余り昔の事ではないような気がしますが、
 もう少し調べてみたいと思います。

 群馬県の一之宮貫前神社については、下記に写真などを載せています。
 http://tennnennkozimitearu.seesaa.net/article/472025364.html

コメント
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