AKB48 チームBのファンより

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『真夏のSounds good!』。説明不能なときめき。(ときめき研究家)

2012-06-10 16:38:04 | ときめき研究家
『真夏のSounds good!』。
「サンオイル背中に塗ってと」という歌い出しが、何とも古めかしいメロディーだ。ネット上の書き込みで『木綿のハンカチーフ』に似ているという見解があったが、確かに似ている。他にももっと似た曲を遠い昔に聴いたことがある気がしてならない。
歌詞の状況も、男が女の背中にサンオイルを塗るという過去に何回も歌われて来たような陳腐な状況で、よくもまあぬけぬけと使うものだ。
しかし、古めかしく陳腐だからダメだと言っているわけではない。古めかしく、陳腐で、頭ではつまらないと評価していても、身体は反応してしまう。思わず口ずさんでいる。ピーナッツさんが反応したように、管楽器を多用したサウンドは、いかにも夏という感じで気持ちいい。

よく聴くと、過去のシングルとの連続性を示すワードも散りばめられている。
「いきなりのキス」→『上からマリコ』(「なんでいきなり なんで目を閉じる」)
「去年よりも僕は本気になる」→『Everyday、カチューシャ』(「去年よりもきれいになった」)
「わがままな妹」→『パレオはエメラルド』(「妹のようだと思ってた」)
「君が好きだ・・・やっと言えたよ」→『ポニーテールとシュシュ』(「好きなんて言えやしないよ」)『Everyday、カチューシャ』(「君が好きだ 言葉にできないよ」)『片想いFinally』(「今日こそは立ち上がって告白しようか」)
「君を置いて僕は一人泳いだよ」→『ご機嫌ななめなマーメイド』と同じ状況

水着の上を外したり、いきなりキスしたり、かなり積極的な彼女の誘惑に、ようやく「本気になる」彼の奥手さ加減には呆れてしまうが、『ポニーテールとシュシュ』と『Everyday、カチューシャ』と続いた、何年経っても告白できず片想いに甘んじるというAKB48らしいもどかしさから、ようやく一歩踏み出したのだと解釈できる。
そして、過去の楽曲を振り返った上で、「次のステップへ進みたいね」と歌うのは、AKB48が次のステップへ進むという意味を重ねているのだと思う。

1点だけ難点を指摘する。
最後の最後「いいタイミングだね」の「だ」部分の歌唱が破綻している。この部分は何人かで歌っているが、全員の声が裏返ったり、音を外していたりしている。あの部分は録り直してもよかったのではないか。アイドルの歌唱は、特に上手でなくてもいいし、下手が醸し出す良さというものもある。しかし、「魅力的な下手さ」に至っていない単なる失敗は、少なくとも何回も鑑賞されるCDには残すべきではない。
同様に難ありと感じた事例が過去にもあった。『上からマリコ』の「サディスティックな奴め」の「め」が、「め」に聞こえない。「ふぇ」に聞こえる。歌詞の中でも重要なツボだけに、もったいない。
『Everyday、カチューシャ』の歌い出し「太陽が」の「が」が、元気さが強調され過ぎていて耳触りが汚い。わざとそういう風に歌えと指示されているのかと思えるくらいだが、私には心地よくなかった。SDN48のバージョンでは、それほど強調されていなかった。

ミュージックビデオについても言及せざるを得ない。
『Everyday、カチューシャ』の衣装を着たベテランメンバー達が、何らかのウイルスのようなものに冒され倒れている。体操着姿の若いメンバー達がそれを救出しようとするが、彼女らもまたウイルスに感染してしまう。しかし何らかの力が働き、ベテランも若手も浄化され、真っ白なドレス姿で復活する。その姿を目撃する前田と渡辺。マンネリからの脱却、世代交代、次のステージへの進化、グループ内の連帯感、といった意味を含んでいるのだろうが、ああそうかという感じで、何回も繰り返し見る気にはならない。グロテスクなシーンも多く、何よりメンバーが魅力的に映っていない。挿入される水着での歌唱シーンとのギャップも大き過ぎる。
選抜総選挙でも渡辺2位という結果には、このミュージックビデオによる「後継者は若手実力者の渡辺」という刷り込み効果も、若干は反映しているのではないかと思う。

カップリング曲では『ちょうだい、ダーリン!』が秀逸。
懐かしのポップス調の心地よい曲で、心が浮き立つようだ。「ママに○○を借りる」「鏡の前でルージュを試す」「キスには早い」「パパには内緒」「門限破る」など、この手の曲にはいつも出て来る定番の歌詞が、これはこれで非常に心地よい。「幽体離脱」という珍しい言葉が秋元印だ。『君と僕の関係』にも使われていた。私が収集している「ときめき」も。
厳選メンバーによるミュージックビデオも可愛らしい。このビデオでは、島崎、加藤を後継者候補としているようだ。

『3つの涙』も好曲。「悲しい涙、嬉しい涙」、3つ目は何だろうと考えさせる歌詞が上手い。「決心の涙」という解答例も示されるが、答は1つでなくてもいいだろう。メンバー達の実像を踏まえた歌詞であることに間違いないが、いわゆる「楽屋落ち」ではなく、普遍性のある1つの楽曲として成り立っている。
ミュージックビデオも、人数が多すぎるのが難だが、可愛く撮れている。

『ぐぐたすの空』『君のために僕は』も、耳に残るメロディーではあるが、タイアップ色が強すぎて、1つの楽曲としての良さが私には感じられなかった。
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1 コメント

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PVが… (kizudarake)
2012-06-10 23:28:07
何故?という感じ。
今まで、こんなに?と思うPVは、派生も含めて有りません。
楽曲はいいと思うのですが。

普段は結構PVを繰り返し見るのですが、真夏のSoundGoodは1回だけ見ました。

本と映画は違うという意見が世間的に大多数なので、PVと楽曲は違うという意見が大多数になる気もしますが、AKBグループの場合、必ずPVが付きますから、楽曲評価にはPVも含まれると考えています。

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