1月19日にテレビ朝日で放送された「今歌いたい、昭和の名曲ランキングTOP100」は見ごたえのある番組だった。
「昭和の曲」限定で、2022年に全国のカラオケボックスで歌われた回数の上位100曲ということだったが、70年代・80年代の楽曲が多く、ほとんどの曲を知っていて楽しめた。
なぜ70年代・80年代の歌謡曲(ポップス、フォークロック、演歌など全てを含む)がこんなに良いと思えるのだろうか。冷静に分析してみた。個人的な事情から、一般的な要因まで、4つ考えられる。
1. 私が、10代から20代にかけて一番よく音楽を聴いていたから。また、当時入手した音源を、その後も折に触れ聴いているので、忘れることもない。
2. 私も含め、現在中高年と言われる世代は、70年代・80年代に少年・青年期を過ごしており、感受性豊かな時期に聴いた音楽は、深く嗜好に刻み込まれている傾向はあるだろう。
3. 社会環境として、趣味が多様化し、テレビの歌番組も減少し、誰もが知っている歌謡曲、というものが少なくなっている。現在の音楽は、テレビの歌番組を家族で見たり、カラオケで歌うのが主流ではなく、個人個人が配信動画で見る時代になっている。
4. 音楽そのものが、歌詞・メロディーが中心の時代ではなくなり、リズムやサウンド、ダンス重視のコンテンツになっているのではないか。それが当たり前として受け入れられている人はいいが、正直私にはついて行きづらくなっている。
おそらく、どの要因もあるだろうが、比重は1>2>3>4なのだと思う。3や4ばかりを強調して、「昔の歌は良かった、今の歌はつまらない」などとぼやく年寄りにはなるまいと思う。私は個人的に昭和歌謡曲が好きだ、そういうことでいい。でも、そういう人が増加傾向であるからこそ、今回のような懐メロ番組があるのだろう。
ところで、この番組のゲストとして、南野陽子と柏木由紀が出演して、いろいろコメントを述べていた。
柏木由紀は平成生まれとして、生まれる前の曲にコメントするという役割が明確だったが、南野陽子の役割は微妙だった。彼女自身、昭和デビューのアイドルで、同世代のアイドルの歌がランキングした時は当時の思い出などを述べていた。もしかしたら彼女の歌が100位以内にランクインすれば、生歌を披露するのかなと期待した。しかし、100位から始まったランキングが40位くらいまで進むと、残念ながらその可能性は無くなった。そもそも彼女にはこの1曲という代表曲がないし、カラオケで歌われているのをあまり聴いたことがない。個人的には「話しかけたかった」なのだが。
「カラオケで歌われた」という切り口だったため、「名曲100」とか「売れた100曲」とはまた少し違った、意外なランキングも興味深かった。7位までを紹介する。
1位 尾崎豊『I Love You』。
2位 岩崎良美『タッチ』。
3位 石川さゆり『津軽海峡冬景色』。
4位 レベッカ『フレンズ』。
5位 松田聖子『赤いスイートピー』。
6位 『アンパンマンのマーチ』。
7位 石川さゆり『天城越え』。
2位の『タッチ』は、確かにカラオケで歌う人が多い印象がある。同期松田聖子の代表曲より上位になったのは感慨深い。演歌では石川さゆりの一人勝ち。7位以内に2曲ランクイン。思い切り歌えて気持ちがいい曲なのだろうし、紅白歌合戦で1年ごとにこの2曲を歌っているのも影響があるだろう。
カラオケにつきものの男女デュエット曲はベスト100に1曲も無かったと思う。職場の宴会の二次会でカラオケに行くといった文化は絶滅したようだ。これはコロナの一過的な影響とは言えないだろう。一方、家族でカラオケに行くので『アンパンマンのマーチ』が6位なのだろう。
「昭和の曲」限定で、2022年に全国のカラオケボックスで歌われた回数の上位100曲ということだったが、70年代・80年代の楽曲が多く、ほとんどの曲を知っていて楽しめた。
なぜ70年代・80年代の歌謡曲(ポップス、フォークロック、演歌など全てを含む)がこんなに良いと思えるのだろうか。冷静に分析してみた。個人的な事情から、一般的な要因まで、4つ考えられる。
1. 私が、10代から20代にかけて一番よく音楽を聴いていたから。また、当時入手した音源を、その後も折に触れ聴いているので、忘れることもない。
2. 私も含め、現在中高年と言われる世代は、70年代・80年代に少年・青年期を過ごしており、感受性豊かな時期に聴いた音楽は、深く嗜好に刻み込まれている傾向はあるだろう。
3. 社会環境として、趣味が多様化し、テレビの歌番組も減少し、誰もが知っている歌謡曲、というものが少なくなっている。現在の音楽は、テレビの歌番組を家族で見たり、カラオケで歌うのが主流ではなく、個人個人が配信動画で見る時代になっている。
4. 音楽そのものが、歌詞・メロディーが中心の時代ではなくなり、リズムやサウンド、ダンス重視のコンテンツになっているのではないか。それが当たり前として受け入れられている人はいいが、正直私にはついて行きづらくなっている。
おそらく、どの要因もあるだろうが、比重は1>2>3>4なのだと思う。3や4ばかりを強調して、「昔の歌は良かった、今の歌はつまらない」などとぼやく年寄りにはなるまいと思う。私は個人的に昭和歌謡曲が好きだ、そういうことでいい。でも、そういう人が増加傾向であるからこそ、今回のような懐メロ番組があるのだろう。
ところで、この番組のゲストとして、南野陽子と柏木由紀が出演して、いろいろコメントを述べていた。
柏木由紀は平成生まれとして、生まれる前の曲にコメントするという役割が明確だったが、南野陽子の役割は微妙だった。彼女自身、昭和デビューのアイドルで、同世代のアイドルの歌がランキングした時は当時の思い出などを述べていた。もしかしたら彼女の歌が100位以内にランクインすれば、生歌を披露するのかなと期待した。しかし、100位から始まったランキングが40位くらいまで進むと、残念ながらその可能性は無くなった。そもそも彼女にはこの1曲という代表曲がないし、カラオケで歌われているのをあまり聴いたことがない。個人的には「話しかけたかった」なのだが。
「カラオケで歌われた」という切り口だったため、「名曲100」とか「売れた100曲」とはまた少し違った、意外なランキングも興味深かった。7位までを紹介する。
1位 尾崎豊『I Love You』。
2位 岩崎良美『タッチ』。
3位 石川さゆり『津軽海峡冬景色』。
4位 レベッカ『フレンズ』。
5位 松田聖子『赤いスイートピー』。
6位 『アンパンマンのマーチ』。
7位 石川さゆり『天城越え』。
2位の『タッチ』は、確かにカラオケで歌う人が多い印象がある。同期松田聖子の代表曲より上位になったのは感慨深い。演歌では石川さゆりの一人勝ち。7位以内に2曲ランクイン。思い切り歌えて気持ちがいい曲なのだろうし、紅白歌合戦で1年ごとにこの2曲を歌っているのも影響があるだろう。
カラオケにつきものの男女デュエット曲はベスト100に1曲も無かったと思う。職場の宴会の二次会でカラオケに行くといった文化は絶滅したようだ。これはコロナの一過的な影響とは言えないだろう。一方、家族でカラオケに行くので『アンパンマンのマーチ』が6位なのだろう。