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おごじょの気まぐれ日記

人生いろいろあるけど、
すべてを楽しもうっていうのがモットー。

「宮沢賢治が伝えること」@世田谷パブリックシアター

2012年06月03日 | 井上芳雄君

シーンとした空間にマリンバの透き通る音。
舞台には段田安則さんと蒼井優ちゃんに井上芳雄君。
その3人が宮沢賢治を読む。

栗山民也演出。

注文の多い料理店 序
春と修羅 序
林と思想
注文の多い料理店
何と云はれても
よだかの星
春と修羅
永訣の朝
短歌
雨ニモマケズ
稲作挿話
ポラーノの広場より
報告



旬の錚々たる俳優たち38人が3人組で宮沢賢治を読むという朗読会。
3人の組み合わせで雰囲気もだいぶ違っただろうと思われるが、今日は蒼井優ちゃんの情感のこもった声と段田さんの張りのある力強い声。この2人の力量に感動。
そして、そのレベルにはまだまだだけど、井上君のやや緊張ぎみの真面目な読み方も悪くはなかった(ファンびいき~)

目を閉じてじっくり聞いていると賢治の世界が広がる。
マリンバの音がその世界を豊かなものにし、言葉から放たれる力に驚く。

よだかの星は小学生の時の学芸会の記憶がよみがえり、注文の多い料理店は今回の朗読で内容の楽しさを知り、雨ニモマケズは震災と重なった。

「ホメラレモセズ クニモサレズ ソウイウモノニワタシハナリタイ」

賢治の欲のなさ、回りへの慈悲深さにただ恐れ入るのみ。


「哀しみや苦しみ、そして喜びのときも、私たち日本人にいつも寄り添ってきた「賢治の言葉」の数々を、38人の舞台人の声に乗せ、劇場空間に解き放す。
宮沢賢治の言葉で東北の大地や夜空へ誘い、その言葉の持つエネルギーを浴びた観客が鎮魂と復興協力への新たな誓いにつながるならば幸い」とはパンフレットの冒頭の主催者のあいさつです。