新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

ジャパネットのCMスタイルが変わるか

2016年01月24日 | 日記

 ジャパネットの前社長がテレビCMから引退するという記事が新聞に出ていた。テレビCMの一時代を築いた人だけに、新聞のニュースになったのだろう。ジャパネットは創業30年になるらしい。ということは、彼は30年間テレビに出つづけたことになる。
 彼のCMには2つの特徴があった。1つは主として売りたい商品に景品をいくつかくっつけて販売することだった。ノート型パソコンを売る。そこへ付随する商品をおまけのようにくっつける。「プリンターをつけましょう」「インクをワンセットつけましょう」「もうひとつおまけに、デジタルカメラをサービスしましょう」「初期設定もします」「これだけつけて○○円は安いでしょう」という具合だ。当時、子どもたちがその口調をよくまねしていた。子どもがまねするCMはあたる。
 彼のCMの特徴の2つめは、売ろうとする商品のよさを口で説いてきかせることだ。この商品はここに特徴がある、ここが使いやすいとこんこんと説明する。1本のマイクに100曲が入っているカラオケマイクを取りだす。コードをつなぎ、ボタンを押すだけで自宅のテレビがカラオケの機械に早変わりする。そして社長みずからがあの甲高い声で「北国の春」を歌ってみせる。98点と得点が出る。思わず拍手を送りたくなる。
 考えてみると、このタイプのテレビCMはテレビ草創期のCMに端を発している。1960年ごろのテレビ番組はほとんどが生放送だった。CMとて例外ではなかった。ニチバンがセロテープを発売し、テレビCMで宣伝する。セロテープの使いかたを実演する。「部屋のガラス窓にひびが入ると、すきま風が吹き込みます。こうやってセロテープを貼ってすきま風を防ぎましょう」「背広に毛玉がつくことがありますね。手でとるのはたいへんです。こうしてセロテープをあてれば毛玉が簡単にとれます」と実際にやってみせる。泉大介という人は松下電器専属のCMマンではなかったか。ナショナルの電気製品のよさをこんこんと説明していた。
 ジャパネットの前社長はテレビ草創期のなつかしいテレビCMをモデルにし、それを踏襲し、発展させ、成功に導いた。テレビCMの一時代が終わった。








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