新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

夏が終わった

2017年09月03日 | 日記

「暑い、暑い」といっていた夏が過ぎ去ったようだ。

 夏の暑さにはいつも参ってしまう。しかしこの程度の暑さはものの数ではないことを、ジェームズ・ミッチェナーの歴史小説が教えてくれる。過酷な自然を描くことにおいてミッチェナーの右に出るものはいないのではないか。
 これまで極寒のアラスカ、シベリア、水のないハワイについての描写を数限りなく読んできた。またこの夏には米コロラド州を舞台にした「センテニアル」を読み終えた。冬は雪に閉ざされ、何十日も身動きできないロッキー山脈の麓の地域があるかと思えば、年に数センチしかない降雨量をいかにうまく地中に溜めておくかを考案する人が登場する。その後に読んだ「キャラバン」はアフガニスタンの砂漠をジープで横断する一行の話を含んでいた。53度もある熱帯砂漠をジープで走り抜く。頭に巻いたターバンに水を含ませて頭を冷やすのだが、そのターバンが数分で乾いてしまう。
 これらの話を読んでいると、「自然とともに生きる」などという発想は完全に日本的なもので、世界のおおくの地域では「自然は克服するべき敵」であることが手にとるように分かる。






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