新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

神田より東のラーメンはうまい

2016年09月22日 | 日記

 きのうのこと。お茶の水で用事をすませ、東へ向かって歩き始めた。ラーメンを食べたくなったからだった。
 京浜東北線を境にして、そこより東のラーメン屋は間違いなくうまい、という仮説を私はもっている。これは東京都内をあちこち歩きまわっていたときに得たいわゆる経験則だ。久しぶりにそれを実証してみたくなった。
 JR神田駅近くで、行列ができているラーメン屋を見つけた。まだ11時半だというのに。味噌ラーメンが呼びものらしい。列に並んでまで食べる気はない。
 素通りして秋葉原方向に向かって歩いていると、木造の古めかしい構えのラーメン屋を見つけた。「汐屋ます長」という古風な名前が気に入った。入ると15人程度しか座れないカウンター形式で、客は他にひとりだけ。自動券売機で注文品の食券を買うようになっている。うまいラーメン屋に券売機は似合わないな、と思いながらもその店の看板メニューらしい「塩そば」を選んだ。
 しばらく待って出てきたラーメンは予想どおりの見かけだった。透き通ったおつゆにやわらかそうな麺、チャーシューにメンマ、三つ葉がトッピングされている。青物を添えるのは関西風といえるかもしれない。関西でどんぶりものを注文すれば、かならず青ネギなり三つ葉なりがどんぶりに彩りを添えている。
 さて、ラーメンとおつゆの味はシンプルなようでコクがあり、コクがあるといってもしつこさがない。ほどよさを保っている。この辺が店主のこだわりだろう。期待を裏切らない店だった。
 私が食べ終わった12時近くには、客は8人に増えていた。女性客も入ってきた。これからがこの店の本番だろう。
 以前、北千住の駅近くで、プレハブのような建物で開いていたラーメン屋の味は、きわめてシンプル、しかし飽きが来ない、何度でも何杯でも食べたくなる代物だった。その店はメニューが少ないのだが、餃子もうまかったし、見ているとカレーライスを食べる客も多かった。20年まえにすでに再開発が進んでいた場所なので、その店はもう営業していないだろうな。
 佃島に居を構える写真家チョートクさんが東京大周遊と称して歩きまわるおり、たまたま見つけたうらぶれたラーメン屋に入り、よくブログに写真を載せている。これはラーメンが好きという理由もあるだろうが、下町界隈のラーメン屋は期待を裏切らないということをよく知ってのことだと思う。
 神田から東のラーメン屋は間違いなくうまい。





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