新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

タリバンは「学生たち」を意味する

2021年09月03日 | 日記

 タリバンは「学生たち」を意味する、と週刊文春に池上彰氏が書いていた。1979年にアフガニスタン国内の混乱に乗じてソ連軍が侵攻したとき、多くのアフガニスタン人が隣国パキスタンに難民として流入した。その難民の子どもたちを一堂に集め、パキスタン側がイスラム原理主義を教え込んだ。これらの子どもたちがいわゆる「学生たち」、タリバンだった。そして1989年、ソ連の崩壊とともにソ連軍がアフガニスタンから撤退したあと、アフガニスタン国内では各民族が主導権争いを始めた。パキスタン側が自分たちに都合がよい政権をつくろうと送り込んだのが上記の「学生たち」だった。1980年に20歳だった若者たちがいまでは50歳を迎えている。米軍が撤退したいま、これら働き盛りの50歳たちが、ここぞとばかりに勢いづいていると解釈できる。タリバンの本義を理解し、「学生たち」の本分である「絶えざる学び」を忘れないでほしいものだ。