しばらく兵庫の実家へ行っていた。兵庫といっても西の端、岡山との県境にある上郡。母がひとりで暮らしている。私も幼いころをそこで過ごした。昭和4年生まれの母は、いま91歳だ。記憶力と足腰は衰えたが体はいたって元気で、日常のルーティンをしっかりこなしている。
大阪に隣接する尼崎市から神戸市までがマンボウ適用地域だが、姫路市などもかなりの感染者を出している。上郡町はこれまでに感染者17名を数えるが、ここ1か月ほどゼロが続いている。一安心ながら、いちおうトイレや台所をせっせと掃除し、除菌してきた。あちこちの金属製ドアノブなども除菌液をかけておいた。母はカラオケが好きでよく行く。マイクは歌う人が代わるごとにカバーを取りかえるといっていた。
このあたり、桜はもうおしまい。新緑、ツツジが鮮やかな季節を迎えている。赤穂御崎、赤穂の大石神社をめぐるドライブをした。また岡山県和気にある藤公園にも行ってみたが、藤の花にはまだ早かった。和気町は和気清麻呂の出身地だ。和気神社まえに堂々たる清麻呂像が立っている。その横に町営の藤公園があり、「日本一の藤公園」を名乗っている。藤はつぼみ状態だった。あと1週間か。
大石神社と和気神社の両方に、君が代に歌われるさざれ石が置いてある。和気神社のそれ(写真)はとても大きい岩だ。小さな石ころが集まって岩になるほどの長年月を具象している。何年ぐらいかな。
東京にマンボウの適用が始まった12日、帰ってきた。京阪神の感染者最多地域はガラガラの新幹線で通り抜けた。生活圏である八王子、職場がある立川がマンボウ地区になっているのは困ったものだ。