自分の指がいかに汚いかを思い知らされた。
2007年か8年に丸善書店で1冊の本を買った。少し読んで投げ出してしまったようだ。当時は忙しくて、ゆっくり読む暇がなかった。いま改めて読み直そうと、ページを開いたところ、13ページから21ページに多くの紙魚がついていた。それ以外のページはきれいだった。私が本を読むときの癖として、前書きや序文をとばして第1章から読み始める。
5000円近い値段がついているハードカバーの本だ。紙質はよいとはいえない。厚ぼったい。380ページぐらいしかないのに、厚さが2.5センチはある。紙魚の部分はおそらく当時、自分で触った部分なのだろう。左の写真が黄色い斑点、つまり紙の紙魚を示すものだ。一つのページ内に黄色い斑点が無数にある。それもページの内側より外側に多い。まさに指が触れた部分はここだと示しているようなものだ。
新型コロナウィルスによる感染を予防するのに、手洗いの大切さが叫ばれている。自分の手指にどれほど雑菌がついているか、実感している人がどれほどいるだろうか。自分はあちこち触らないから指はきれいだ、心配するほどのことはない、と思っていたが、この本の紙魚のつきようを見て愕然とした。こまめに手洗いをしよう。