新・日曜炭焼き人の日記

炭遊舎のホームページで書いていた「日曜炭焼き人の日記」を引きついで書いていきます。

開催地に興味がない人たち

2018年06月20日 | 日記


 ワールドカップが始まり、日本がまず一勝した。めでたいことだ。実況中継を観ていた家人の話では、試合には勝ったけれども試合内容はコロンビアに押されていたとのこと。試合後のインタビューに応じた本田選手の暗い表情がそれを裏づけていた。
 私のまわりでは、前回までにくらべてワールドカップが話題になることが多くなっている。サッカー部所属の高校生らはテレビ観戦を楽しみにしているし、サッカーにくわしい同僚たちもなにかというとワールドカップを話題にする。他のスポーツとは違う大衆性をアピールしている。
 サッカーのルールを知悉しているわけではない私でも、試合の成り行きを気にしている。ただ私の場合、試合よりむしろ開催地のサッカー場周辺がどのような状況かという点により大きな関心がある。
 今回の開催地はロシア、そのロシアのなかでも上の地図写真に示される地点が開催地になっている。日本戦がどこの会場でおこなわれるのかは、はっきりしない。北はサンクトペテルブルクから南は黒海東岸のソチまでずいぶん離れている。選手たちもテレビクルーも航空機での移動になるだろう。日本との時差は基本は6時間だが、場所によってはプラスマイナス1時間の差が加算される。
 選手たちは一つの試合が終わるとすぐに次の会場近くまで移動するのか、それともいったんモスクワに押さえてある定宿まで戻って次の試合にそなえるのか。選手たちが空き時間を利用して会場周辺の名所を訪れ、休暇を楽しむような話を聞いたことがない。暇がないのか興味がないのか、どちらだろう。
 テレビ中継してくれるテレビ局も、会場周辺のようすをもっと映し出してくれてもよさそうなものだが、そういうことはまずない。テレビ局のサッカー担当者たちも暇がないのか興味がないのか、会場と選手たちのようすしか映し出さない。
 水泳、陸上競技、テニス、バスケットほかありとあらゆるスポーツ団体が世界各地で世界大会を開催している。日本国内での試合のときでさえも、会場周辺のようすをもっと伝えてくれないかな、と思いながらテレビ中継を観ている。
 唯一私の関心が半ば満たされるのがマラソン中継だ。マラソン中継では必然的にコース周辺の家並みや光景が画面に映し出される。ロンドンオリンピックのときのグニャグニャくねったコースについては、「これこそロンドンっ子たちの意気込みだ」と感心したものだった。曲がりくねった道にこそ、その町の活力が潜んでいる。まっすぐな大通りばかりが歴史を支えてきたのではない。これはA Book of English Essaysから私が学んだだいじな歴史事象の一つだった。
 さて、今夜は錦織出場のATPテニスがあり、ロナウド出場のポルトガル戦がある。どちらを観ようかな。