韓国の在来市場などでは、客も店側も、自分が思っている本音を隠しながら、値段交渉のための丁々発止の応酬が延々と続きます。
商品を買った後のチェックもとても重要です。
韓国で魚を箱で買うと、上のほうはいいのだけれど下の段にある魚が腐っていたりすることが多くあるのだそうです。
日本でもひどい商売がありますが、韓国では常連になってもなかなか日本式な「誠実」経営とはいかないようです。
まあ、「お互いを(とりあえずは疑わずに)信頼する」というのは、世界標準ではないかもしれません。
韓国の市場でイチゴをかうと、上の段と下の段の実のサイズが明らかに違います。
小さいなら小さいのでいいのに、上にわざと大きいものを載せて下の段に小さいイチゴを隠しているのです。
日本ならばこういう場合は、大きいサイズのイチゴのパックと、小さいサイズのイチゴのパックに分けて、違う値段で売るのでしょうが、韓国では混ぜた上で、上にキレイな物を並べて(下を隠して)売ります。
韓国人の消費者によると、「そういうものだから」ということで、納得(あきらめ?)しているようです。
商人が正直に商売をすれば損をするではないか、消費者の立場からは商人の大変さが分かっていて(あきらめて)買うからいいのだ、といいます。
金持ちは「貧しい商人」にある程度だまされてもしようがない、という感覚でしょうか。
「貧しい商人」の、消費者に対する甘えなのかもしれません。