自己と他者 

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二宮敦人『最後の医者は雨上がりの空に君を願う 上』

2018-12-24 00:23:43 | 小説

著者名 :二宮 敦人

書籍名 :最後の医者は雨上がりの空に君を願う 上

出版社 :TO文庫

発刊日 :2018年6月4日第3刷 1刷は2018年4月2日

価 格  :580円プラス税 p265

備 考  :シリーズ『最後の医者は桜を見上げて君を想う』含めシリーズ35万部突破し、映画化進行中。構成は、①「とあるチャラ男の死」、②「とある母親の死」下巻に続く。順番を間違えて、2016年刊の『桜を見上げて~』より先にこちらから入った。

略歴

1985年生まれ、一橋大学卒業。携帯小説のホラー『 ! 』でシリーズでベストセラーに。奥様が東京芸術大学彫刻家卒業生で、奥様の著書『最後の秘境 東京藝大:天才たちのカオスな日常』(ノンフィクション)がベストセラーに。

作品を生み出すモチベーションは、「死にたくない。生きていくために誰よりも努力して、良い作品を生み出し続けていかなくてはならない」

あらすじ

AIDSに感染したバーテンで働く男性とその恋人。恋人が先に自分も感染に気づき発生源にも気づく。その女性は、病気と闘うことを決意し、男性と別れる。男性はAIDSの事実に向き合わず逃げ続け、やがて死に至る。

主人公は特定しづらいが、タイトルにある通り二人の医者だろうか。医者が幼い頃の母親の闘病生活が綴られるが、この母親と癌との闘いは泣ける。その母親が息子と同年齢ぐらいの同じく闘病生活を続ける同部屋の男の子(重度のアレルギー)と親しくなり、諦めてしまっている男の子との会話では絶対弱音を見せない。徐々に髪の毛が細くなりやつれていくが、母親は最後まであきらめなかった。

電車の中で読み続けるのがつらいぐらいに泣ける。


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