自己と他者 

自己理解、そして他者理解のために
哲学・ビジネス・雑記・洒落物など等

先人たちの訓え

2007-03-27 22:09:37 | 語録

◆上杉家(謙信)家訓

心に物なき時は心広く、体やすらかなり。

心に我慢なき時は愛敬失はず。

心に欲なき時は義理を行ふ。

心に私なき時は疑うことなし。

心に驕りなき時は人を敬ふ。

心に誤りなき時は人を畏れず。

心に邪見なき時は人を育つる。

心に貪りなき時は人にへつらふことなし。

心に怒りなき時は言葉和らかなり。

心に堪忍ある時は事を整う。

心に曇りなき時は心静かなり。

心に勇あるときは悔やむことなし。

心賤しいからざる時は願ひ好まず。

心に孝行ある時は忠節暑し。

心に自慢なき時は人の全を知る。

心に迷ひなき時は人をとがめず。

◆伊達政宗の遺訓

一.仁に過ぐれば弱くなる。義に過ぐれば固くなる。礼に過ぐれば諂いとなる。智にすぐれば嘘を吐く。信に過ぐれば損をする

一.気ながく心おだやかにして、よろづに倹約を用ひ金銀を備ふべし。倹約の仕方は不自由なるを忍ぶにあり、此の世に客に来たと思へば何の苦しみもなし。

一.朝夕の食事はうまからずとも褒めて食ふべし。元来客の身なれば好き嫌ひは申されまじ。

一.今日行くをおくり、子孫兄弟をによく挨拶して、娑婆の御暇申すがよし。

◆徳川家康

人の一生は重荷を負いて 遠き道を行くが如し

不自由を常と思えば不足なし 堪忍は無事長久の基

怒は敵と思へ

勝つことばかり知りて 負くることを知らざれば

害 その身に至る

己を責めて 人を責めるな 

◆ヒポクラテスの誓い

一.医の実践を許された私は、全生涯を人道に捧げる

一.恩師に尊敬と感謝を捧げる

一.良心と威厳をもって医を実践する

一.患者の健康と生命を第一とする

一.患者の秘密を厳守する

一.医業の名誉と尊い伝統を保持する

一.同僚は兄弟と見なし、人種、宗教、国籍、社会的地位のいかんによって、患者を差別しない。

一.人間の生命を受胎のはじめより至上のものとして尊ぶ

一.いかなる強圧に遭うとも、人道に反した目的のために、我が知識を悪用しない。

◆高杉良『不撓不屈』より 水五原則

一.自ら活動して他を動かしむるは水なり。

一.常に己れの進路を求めて止まらざるは水なり。

一.障碍に遇い激しくその勢力を百倍し得るは水なり。

一.自ら浄らかにして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは量あるは水なり。

一.洋々として大洋を充し發しては蒸気となり雲となり雨となり雪と変じ霰と化し玲瓏たる鏡となりて而もその性を失わざるは水なり。

◆ベンジャミン・フランクリン

1.節制  飽くほど食うなかれ。 酔うほど飲むなかれ。

2.沈黙  自他に益なきことを語るなかれ。駄弁を弄するなかれ。

3.規律  物はすべて所を定めておくべし。仕事はすべて時を定めてなすべし。

4.決断  なすべきことをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし。

5.節約  自他に益なきことに金銭を費やすなかれ。すなわち浪費するなかれ。

6.勤勉  時間を空費するなかれ。常になにか益あることに従うべし。無用の行いはすべて断つべし。

7.誠実  詐りを用いて人を害することなかれ。心事は無気に公正に保つべし。口に出すこともまた然るべし。

8.正義  他人の利益を傷つけ、あるいは与うべきを与えずして人に損害を及ぼすべからず。

9.中庸  極端を避くべし。たとえ不法を受け、憤りに値すとも、激怒を慎むべし。

10.清潔 身体、衣服、住居に不潔を黙認すべからず。

11.平静 小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ。

12.純潔 性向はもっぱら健康ないし子孫のためにのみ行い、これに耽りて頭脳を鈍らせ、身体を弱め、または自他の平安ないし、信用を傷つけるがごときあるべからず。

13.謙譲 イエスおよびソクラテスに見習うべし。

◆三井家家憲

一.単木は折れ易く、林木は折れ難し。汝等相協戮輯睦(心・力をあわせむつみあう)して家運の鞏固を図れ。

二.各家の営業より生ずる総収入は必ず一定の積立金を引き去りたる後、はじめてこれを各家に分配すべし。

三.各家の内より一人の年長者を挙げ、老八分と称して是を全体の総理たらしめ、各家主は皆老八分の命を聴くべきものとす。

四.同族は決して相争ふ事勿れ。

五.堅く奢侈(ぜいたくを禁じ、厳しく節倹を行ふべし。

六.名将の下に弱卒なし。賢者能者を登用するのに最も意を用ひよ。下に不平怨嗟の声なからしむる様注意すべし。

七.主は凡て一家の事、上下大小の区別なく、之に通暁することに心懸くべし。

八.同族の小児は一定の年限に於ては、他の店員と同一の生活待遇をなし、番頭、手代の下に労役せしめて、決して主人たるの待遇をなさしめざるべし。

九.商売は見切り時の大切なるを覚悟すべし。

十.長崎に出でて外国と商売取引すべし。

◆住友家家訓

一.主務の権限を越え、専断の所為あるべからず。

二.職務に由り自己の利を図るべからず。

三.一時の機に投じ、目前の利にはしり、危険の行為あるべからず。

四.職務上に係り許可を受けずして、他より金銭物品を受領し又は私借すべからず。

五.職務上過誤、失策、怠慢、疎漏なきを要す。

六.名誉を害し、信用を傷つくるの挙動あるべからず。

七.私事に関する金銭の取引其他証書類には各店、各部の名柄(名による権力)を用ふべからず。

八.廉恥を重んじ、貧汚の所為あるべからず。

九.自他共同して他人の毀誉褒貶(そしり、ほめ)に関し私議すべからず。

十.機密の事を漏洩すべからず。

◆岩崎家家訓

一.小事に齷齪するものは大事ならず、よろしく大事業経営の方針をとるべし。

一.一たび着手せし事業は必ず成功しめざるべからず。

一.断じて投機的な事業を企つるなかれ。

一.国家的観念をもってすべての経営事業にあたるべし。

一.奉公至誠の念にすべて寸時もこれを離るべからず。

一.勤倹身を持し、慈善人にまつべし。

一.よく人材を技能を鑑別し、すべからく適材を適所に配すべし。

一.部下を優遇するにつとめ、事業上の利益は、なるべく多くを分与すべし。

一.創業は大胆に、守成は小心たれ。樽より汲む水にまして、洩る水に留意すべし。

◆電通鬼十則

一.仕事は自ら「創る」べきで、与えられるべきではない。

二.仕事とは先手先手と「働き掛け」受け身でやるべきでない。

三.「大きい仕事」と取り組め。小さい仕事は己を小さくする。

四.「難しい」仕事をねらえ。それを成し遂げるところに進歩がある。

五.取り組んだら「放すな」。殺されても放すな。

六.周囲を「引きずり廻せ」。引きずるのと引きずられるのとでは長い間に天地の開きが出来る。

七.「計画」をもて。長期の計画をもっておれば、忍耐と工夫と正しい努力と希望が生まれる。

八.「自信」をもて。自信がないから君の仕事は迫力も粘りも厚みすらない。

九.頭は常に「全回転」。八方に気を配って一分のすきがあってはならぬ。サービスとはそのようなものだ。

十.「摩擦を怖れるな」。摩擦は進歩の母。積極の肥料だ。でないと、君は卑屈未練になる。


卒業式

2007-03-27 00:11:46 | 歴史・思想・哲学

桜は気象庁の発表とは異なり、少なくとも九段の武道館までの道のりでは咲いていなかった。

10年後、20年後になって、今日卒業した人たちはどうなっているのでしょうか?

本質は何も変わっていないか?

女の子、男の子にモテタ人はどうなっているのか?

大企業に勤める人たち、20年後には社内でのそのさらなる将来の立場が見えているころでしょうか?

暗い顔する毎日を送っているのか?

他人・環境の愚痴ばかりの人間になっているか?

自分はどうなっているか?ではなく、どうなりたいか、だと思う。

その結果が10年後、20年後の時を積み重ねた結果だと思う。

結果は、選択の連続の結果だ。

今一度戒めよう、自分を。

結果は、選択の連続の結果だ。

人生の最後に、どういった思いを胸に抱いて死ぬことができるか。

人生のすべてはその瞬間にある。

「あー、俺の人生、満足だった」なんて思って死ねる奴は、一割もいない、とある人がいった。

「でも、少なくともその一割に入りたいと思わなければ、無理なんじゃない」と言い返した。

人生は自分だけのもの。自分で何らかの選択をした結果の積み重ねだ。


日興上場維持?? また政治介入か。

2007-03-15 16:44:57 | 日記・エッセイ・コラム・メモ

日本三大証券グループの一つ、日興コーディアルグループが利益を不正に見せかけていたことで、整理ポスト(その後上場廃止)に入ると見ていたが、一転してして、上場維持と決まりそうだ。

カネボウ、西部に比べ悪質ではない、らしい。

投資家への影響もほとんどない、らしい。

なのに、最後まで東証はまよって決断した、らしい。

そしてシティは株価の買取価格を引き上げてTOBを続けている。

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裏で政治家が介在している、らしい。

東証は、上場を目指して奮闘中、らしい。

売上減ると困る、らしい。

◆投資家への信頼

システムのときも、今回の処置も、これじゃ~。

◆会計

日本人全体に会計知識が必要。政治家もあの苦し紛れな答弁じゃね。

◆不正

自ら反省して上場廃止を決断し、再出発するのが、今回一番信用を得られる判断ではないでしょうか。

三つとも一つ目の信頼と関係するもの。どの業界も嘘の上塗り。


中国 物権法の成立と全面的な小康社会(和諧社会)

2007-03-06 11:29:23 | 日記・エッセイ・コラム・メモ

中国で今月(2007年3月)5日から開かれている全国人民代表大会。念願の物権法が成立するとされるが、果たして意味あるものとなるか。

法律はすべての人間が「法の下の平等」を認識し、各専門家がその法律を実際に運用することで初めて意味を成す。

当然、欠かせないのが法律の国民理解である。

しかし、現状では、この物権法の目的は「財産の国外流出を防ぐ」ことにある。つまり、不動産開発のための当局による強制・不法な立退き命令から国民(多くは地方から労働目的で都市部にすむ出稼ぎ労働者)を守ることがこの法律の目的ではない。これは出稼ぎ労働行為自体が一部しか認められていないからだろう。確かにすべての出稼ぎ労働を認めてしまったら、都市部の労働供給は一転して過剰になり、パンクすることも考えられる。

オリンピックのさらに先を見据え、物権法だけでなく、関連法を整備し、国民の理解を得るための当局の努力が必要である。

東部は達成されているが西部地域の自立拡大成長にはまだまだ時間を要するのが今の中国の現状である。


谷川俊太郎『朝のリレー』

2007-03-02 23:17:29 | アート・音楽・写真

いつのまにか企業のHP(ネスレ)から消えていたこの映像・音楽・そして詩。

バイトが終わった後に聞いていた。

この後、本を3冊買ってしまった。

この人の感性はすごい!!と思って。

あの映像がなんとyoutubeで復活。

谷川俊太郎詩集『これが私のやさしさです』(集英社文庫)所収。

p.127 朝のリレー(ネスレCM)

プロデューサー:沖元 良
制作:芝田 美佳
演出:古郡 功

(東北新社)

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ただ、大企業の生産(させている)するコーヒーにはいろいろ問題がある。

一つは、安く買い叩いて、重労働させているという事実。これも忘れてはならない。

例えば、辻村英之『コーヒーと南北問題』

身近な存在の周囲には見過ごしてはならない事実が存在するのがこの世の常でありまた現実かもしれない。