1278話)ハダカエンバク(莜麺・莜麦)

大同の農村で主食についてこういう言い方があります。「三十里的莜麺,四十里的糕,十里的蕎麺餓断腰」

訳すまえに注釈。麺というと日本ではうどん・そばのように長いものを想像しますが、中国では粉にひいて食べるものが麺です。うどんは麺条、パンは麺包…。そして中国の一里は500mです。

莜麺はハダカエンバクの麺で、生のものは莜麦といいます。糕は黄米糕でキビもち。そして蕎麺はソバですね。

15㎞のハダカエンバク、20kmのキビもち、5㎞のソバは腹ぺこで腰が抜けた、といったところ。それぞれのものを食べてどれだけ歩けるか、をいっているわけです。

コメもムギもでてこないのは、ここは乾燥地で、どちらもとれないからですね。

食べることにおいて、腹持ちがいい≒消化がよくない、というのも重要な要素だったのです。

写真は、莜麦=ハダカエンバクです。生育期間が短いので、無霜期の短い山間の畑で栽培されます。ほかの植物と色が変わっているので、遠くからでもすぐわかります。
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