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JSCA関西 限界耐力計算
昨日は、木造軸組構法の耐震設計法がマスターできる実務講習会の受講のため、大阪に足を運んだ。
この講習会は年に2回行われていたが、今回で一応最終回となった。
この講習会は毎回内容が少し異なるため、一度受講すればよいわけではない。
そのため、何度も受講する方も多く、私もその一人である。
一級建築士試験に合格した私は満を持して限界耐力計算を学ぶ先をネットで探し、大阪の建築士会主催の講習会を発見。
すぐさま受講した。
2013年12月17日のことである。
一級となった喜びとこれで好きな勉強ができるという高揚感は今でも覚えている。
この講習会の講師が野島さんという女性だった。
そこでJSCA関西のことを知り、実務講習会やレビューのことを知った。
はじめてJSCA関西の事務局と講習会の会場である安田ビルを訪れたのは、翌年2014年だと記憶しているので、9年も私は定期的にこのビルに足を運んだことになる。
ビルの向かいにしゃれた珈琲館という喫茶店があり、時間があればいつかはそこで食事をしたいと思っていたが昨年12月に閉店したらしく、ついに叶うことはなかった。とても後悔している。
はじめて、安田ビルで受講したときも高揚した。
会場は地下で、独特の雰囲気がある。
私が受講したばかりのころは、講義の途中で簡単な手計算の問題があり、電卓片手に必死に頭を使っていた。
しかし、いつの間にか講習の内容も変化し、手計算の問題集は無くなった。
問題集は今も大事に保存している。
講習会の後は、主に講師を務める方々が集まって話し合う木構造分科会があり、無理を言って部屋の隅に座らせて頂いたこともあった。
JSCA中部にも入会した。
帰りの新幹線を心配しつつ、必死に何かを吸収しなければと焦っていた。
年に必ず2回は出席し、図々しくも忘年会に参加させて頂いたこともあった。そういう勢いも当時の私にはあった。
たぶん、どうしてこの人が忘年会にいるのだろうと思った参加者も多かったに違いない。今更ながら恥ずかしい。
忘年会の席で滋賀にある梓工務店の社長と奥様と席が近かったため、いろいろな話をした。
その席で「石場建て 伝統構法の家建ててます」という本をご夫妻で書いたと知り、すぐにAmazonで注文。
工務店を経営して、本まで出すなんてすごいなと思った。
関西木造住文化研究会(略称 KARTH:カース)の田村さんと知り合ったのもJSCA関西だった。
田村さんとは、次郎長生家の改修で大変お世話になり、研究会にも入会した。今も会員である。
昨日、久しぶりにお会いして、きちんと挨拶した。
一応最終回という事で主要な方々が講習会の最後にひとりずつ挨拶されていたが、聞いていて感慨深いものがあった。
私もこの9年間でいろいろなことがあった。
考え方もおそらくいろいろ変わったことだろう。自覚したものもあれば、自覚していないものもある。
10年ひと昔というが、これほどその言葉を痛感したことはない。
忙しい日常の中でも勉強するために大阪に足を運ぶという行為そのものが私にとって何らかの精神安定剤であった気がしてならない。
寂しくもあるが、非常に人気のある講習会なので、おそらく復活するであろうと予想している。
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