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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

やっぱり柏餅の街・本荘

2022-05-03 22:15:19 | 各地お土産・食べ物
秋田県由利本荘市の本荘地域は、「柏餅の街」ではないかと、2018年に指摘した
5月5日が過ぎてもしばらくは柏餅が売られたり、(今はともかく昔は)山に分け入ってカシワの若葉を採ってきて柏餅を作ったりと、すぐそばの秋田市では見聞きしない風習があるのだ。

では、その柏餅の街の、現在の暦での端午の節句である5月5日頃の状況はどうなのかと、のぞいてみた。
5月5日は売り切れる可能性がありそうだけど、まだ3日なら大丈夫でしょうと、高をくくっていたのだが…

3日の午後、イオンスーパーセンター本荘店と、マックスバリュ本荘店(※)へ行った。
※マックスバリュ本荘店は、羽後本荘駅の東側、国道105号沿い。つるまい→ジャスコ本荘店跡地のマックスバリュ本荘中央店とは別。羽後本荘駅に自由通路ができたため、駅最寄りのスーパーは、本荘中央店から本荘店に変わった。

どちらの店も、パン売り場そばの常設地元菓子店コーナーとは別に、柏餅専用の台を置いて売っていた。
そこには、市外工場の大量生産品であるあわしま堂、たけや製パン、(マックスバリュのみ)日糧製パンの柏餅がたくさん並んでいるとともに、地元の吉野屋菓子舗と日進堂の柏餅も、大量に売られていたらしかった。
らしかった、とは空のスペースと値札からの判断。日進堂は両店で売り切れ、吉野屋はマックスバリュでかろうじて3個入りが2パック残るだけ。
スペースからすると、数十個ずつは入荷していたと思われる。本荘の人たちは、市外量産品に目もくれず、地元の柏餅を、昼前にこぞって買ったのだろう。まだ5月3日なのに。お見逸れしました。

かしわ餅 1個119kcal 291.6円 国産餅粉使用

2018年と大差なし
消費期限は5月4日だが、3日夜で餅の隅は固くなり始めていた。でも、その餅がとてもおいしい。

柏餅が、「スーパーマーケットにおいて」「5月3日時点で」「地元菓子店製品が大量に入荷し」「早々に売り切れる」ということは、秋田市のスーパーではあり得ない。本荘だけではないだろうか。
また、単に地元メーカーに対する愛着ということなら、例えばたけやのパンより渡部パンのほうが多く売れていることになるが、パン売り場は大手商品が圧倒的だから、そうではない。【7日追記・地元菓子店の柏餅の価格は(秋田市の菓子店などと比べて)そう高くはない。(大手メーカー製と比べて)味の良さも踏まえれば、コストパフォーマンスが良く、選ばれて当然でもある。】
本荘の人たちの柏餅に対する思い入れが、並ではないと思わざるを得ない。やっぱり「柏餅の街・本荘」だ!

地元の人たちは、そのことに気が付いていないのではないか。
前も指摘したが、シュークリームロードやイチジクと同じように、柏餅で街を盛り上げることをやったらどうでしょう。


ということで、本荘で柏餅を確実に買うのなら、朝早くスーパーへ行くか、各お菓子屋さんに問い合わせ・予約するのが確実なようです。【4日補足・5日はフル稼働でさらに大量生産・陳列される可能性もある。6日以降、あるいは平日は売れ行きが鈍る可能性もある。】
なお、イオンスーパーセンターでは、惣菜コーナーにも(おそらく店内製造)複数個入りパックの柏餅があったが、つぶあんとピンクの白あん(と書いてあった)のみ、こしあんは売り切れ。【4日追記・2021年のイオン土崎港店では、1個入りパックでこしあんのみだった。】
イオンスーパーセンターの出入口横にある、本荘以外の由利地域の店のお菓子も並ぶ産直コーナー「めんこいな市場」には、柏餅がないばかりか、以前よりお菓子の扱いが減っていた。各店舗とも自店舗で売る柏餅に忙しいのか? ※吉野屋、日進堂は産直では扱わず、上記の通り、奥のパン売り場側。

【8日追記】神沢地区(松ヶ崎の南)の「田口菓子舗」のInstagramによれば、「お団子とかしわ餅 5月いっぱい出してます」とのこと。この店の日持ちするお菓子は、以前はイオンスーパーセンターの産直にあったが、上記の通り今回はなかった。

【6月4日追記】2022年の旧暦5月5日は、6月4日。秋田市の食料品店「せきや」では、その日を狙って、メーカー製かしわ餅を多少販売していたようだ。
その翌日、6月5日昼頃のイオンスーパーセンター本荘店に行った人の話では、吉野屋と日進堂のかしわ餅がそれなりの数並んでいたとのこと。吉野屋は上記5月と同じ3個パック。なお、土曜日のせいか、吉野屋の店舗には何も置いていなかったらしい。
あんこの組合のツイッター(@annkoyadesu)は、吉野屋菓子舗のかしわ餅は「もう少しで今シーズン終了になるそうです」と6月3日に投稿。

【2023年1月22日追記】2022年10月に静岡県の2つのスーパーへ行くと、どちらでも店内製造の柏餅がなぜか売られていた。だいぶ時期外れだが、理由は不明。
【2023年3月20日追記】2023年3月に、福島県いわき市のいわき湯本温泉の温泉まんじゅうなどで知られる菓子店へ行くと、よもぎの柏餅の3個入りパックが少量並んでいた。やはり、通年で柏餅を作って食べる土地もあるようだ。



イオンスーパーセンターのパン売り場隣の常設地元お菓子コーナーでは、
3色だんご 1本141kcal 国産上新粉使用
柏餅の陰に隠れたのか、あんこで包んだ3色だんごが5パックほど残り。隣には黒1色のだんごも1パック残。
2018年と、構成も432円の値段も変わっていない(ちょっと小さくなった??)が、シールの商品名は「だんご」だったのが「3色だんご」に変わっていた。

秋田県内では、串団子に多少の地域性が見られる。
内陸南部の横手辺りでは、羊羹(あんこを寒天で溶いたもの?)でコーティングしたのが多い。秋田市では個性的なものはないよう【末尾追記参照】で、日進堂でも作っている黒いあんこだけで包んだものは見かける。
また、全国的に「3色だんご」といえば、餅自体の色が3つであって、あんこが3種類なのは珍しいのではないか【末尾追記参照】。

日進堂の3色だんごは、上からごまあん、白あん、こしあん。
スーパーには並ばないようだが、勇助堂でも3色だんごを作っており、それは上から黒、白、ごまと逆。
2店舗だけで決めつけるのは尚早かもしれないが、ひょっとしたら「あんこが3色のだんご」が本荘のスタンダードなのかも。

【9日追記・秋田市のだんごについて】
通町(大工町)の「川口屋」では、以前から黒いあんこで包んだ3個の串団子があり、おいしい。
2022年時点では、あんこのほかみたらしなども含めて、いつの間にか「小町だんご(秋田県産あきたこまち使用、一部こまちだんご表記)」としてシリーズ化されていた。その中に、初めて知った「三色だんご」もあって、あんこに色が付いていた。上からピンク、濃い緑、黒。原材料には「抹茶」があり、緑はその味。ピンクは色だけで白あんのようだ。

【2023年3月20日追記・坊ちゃん団子を忘れていました】
愛媛県松山市の銘菓(?)として知られる「坊ちゃん団子」。複数の店舗が製造販売しているが、あんこが違う3つの串団子のスタイルが標準。上から抹茶あん・卵あん(黄身あん)・小豆あん。夏目漱石「坊ちゃん」に登場する団子がモチーフだが、本来は黒や白のあんこだったとのこと。

【2023年6月19日追記・2023年の状況】2023年は6月22日(木曜日)が旧暦の端午の節句。
6月18日(日曜日)に、マックスバリュ本荘中央店とマックスバリュ本荘店へ行ったところ、どちらにも柏餅はなかった。ただ、本荘中央店では、売り場の片隅に柏餅の値札が寄せられていたので、端午の節句当日などには、販売されるかもしれない。
コメント (2)
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