秋田県大館市に本社があり、青森県津軽地方から秋田市にかけて店舗展開するスーパーマーケット「いとく」(昔の記事)。
※運営企業名は「株式会社伊徳」、店舗のブランドは「いとく」を用いているが、看板などでは「ITOKU」表記。たまに「イトク」とする人もいるが、公式にはカタカナ表記はしていないと思う。
我が家の生活圏から、いとくの店舗は遠くないものの、あまり利用していない。たまに行くと、お惣菜など地元スーパーならではのもの・良いものがあるのだけど。※昔ながらの甘寿司。
最近は、以前より若干、行くことが増えた。(支払いのみのセミでない)セルフレジが設置されて、少量でも気軽に購入できるようになったことと、2022年12月から楽天ポイントカードが導入(自社ポイントと併用可)され、時々ポイント使用で10%還元キャンペーン(要エントリー・還元上限500ポイント/月)をやるため【14日補足・2023年11月、2024年2月、7月に実施】。
ちなみに、持株会社ユナイトホールディングス傘下のもう1社、タカヤナギ(本社秋田県大仙市、店舗ブランド「グランマート」)では、フルセルフレジは同様に導入したものの、楽天ポイントカードは未導入。
いとくで売っていた、季節ものの店内製造の食べ物から、なかなか攻めている(?)のを2つ。
秋田市内の各店舗にはインストアベーカリーがある。「フレッシュベーカリーいとく○○店」という名称のようだが、経営母体などは不明【15日付追記参照】。※イオン秋田中央店のベーカリーはフジパン系列企業が運営しているように、スーパー直営とは限らないこともある。
どこのスーパーでも、ベーカリーのパンは高いけど、おいしそうに見えるもの。いとくのもそうだけど、種類が豊富で充実している印象。
新商品
黒いからチョコパン?
表面にパン粉をまぶして揚げてある
じゃあドーナツ?
いやいや。
「もんこさん監修 ショコラビーフカレーパン」 243kcal 税込み214円
情報量と疑問点が多い。
まず、「もんこさん」って誰?
実はいとくのベーカリーでは、ほかにも、もんこさん監修のカレーパンを売っている(ない時もある)。揚げていないのもあって【14日補足・野菜カレーの焼きカレーパンとかいうのだった】、それは食べやすいし、カレーがまろやかで良かった。ちなみに、もんこさん監修ではない、揚げたカレーパンも(2種類?)売っている。
もんこさんについて、店頭や公式サイトなどに説明はなさそう。ネットで調べたところ「一条もんこ」さんという「スパイス料理研究家」がいらした。僕と同世代で新潟の人。秋田とは関係なさそうなので、インストアベーカリー向けのレシピでも売っているのか。
そして、「ショコラビーフカレー」って。
いくらバレンタインデーが近いからって…
だけどカレーの隠し味にチョコレートを入れるか。でも、このパンの黒さからすれば、隠し味で済まない量では…
割ってみた
具材がごろごろしたカレーがけっこう入っている。
揚げてあるものの、軽く揚げたのか、中のパン生地はベチャッとしていない。
感想は、パンはチョコの味はするけれど、見た目ほど濃厚ではなかった。カレーは辛さ控えめ。したがって、チョコもカレーも主張が強くなく、それなりにうまくやっている。これはこれでアリだと思うけど、この組み合わせを考えつくのがすごい。
【15日追記・グランマートのインストアベーカリーについて】グランマートでも、同じ見た目のショコラビーフカレーパンが同価格で売られていた。値札には「もんこさん」が控えめに表記されていて、他の商品(全部ではない)とともに「ベルナール」の文字も。タカヤナギのベーカリーは「BERNARD(ベルナール)」の名称で展開しているようだ。いとくのベーカリーとは、全部が同じ商品ではないと思うし、いとくのほうが種類豊富【6月11日訂正・むしろグランマートのほうが豊富か? 店舗によっても違いそう】。
さらに調べると、イオン秋田中央店「パン工場」と同じ、フジパン系列「フジパンストアー株式会社」がベルナールブランドのベーカリーもやっていた。公式サイトによれば、中部北陸地方のユニーやドン・キホーテに店舗が多く、秋田にはないことになっている。紹介されているメニューも違いそう。違うベルナールなのか。(以上追記)
もう1つ。惣菜売り場の一角で、いつもおはぎを売っているのだけど、2月上旬、そこに見慣れぬおはぎっぽいものがあった。
パック越しに見た感じ、表面はあんこのおはぎなのだけど、その下が茶色い。
パックの中で転んでしまいました
ラベルには「伊徳特製おはぎいなり」。栄養成分表示なし。1個入り162円と2個入り324円。
商品名に「伊徳」表記を使うのが珍しいけれど、それよりも「おはぎいなり」とは、見た目通りおはぎ+稲荷寿司のようではあるが、初めて知る存在。
上の丸いシールには「和食文化国民会議」「伝えよう、和食文化を。」「初午 ―はつうま―」。
初午で思い出した。
(年ではなく)日に十二支を当てはめることがあるが、2月(または旧暦2月)の最初の午の日が初午。稲荷神社の祭の日であり、「初午いなり」としてゆかりが深いいなり寿司を供えたり食べたりする風習がある。2024年は2月12日。
2017~2019年頃には、ローソンが初午いなりキャンペーンをやっていて(ただし普通のいなり寿司)、それでその風習を知った。近年は、ローソンストア100では宣伝しているが、普通のローソンでは特に展開していない。
でも、秋田では初午祭は、誰もが知る行事ではない。地域によって、地元の神社で祭礼が催される程度で。
そして、「おはぎいなり」なるものが、初午いなりの伝統的な食べ物だとか、どこかの名物だとかでもないようだ。レシピサイトに誰かが考案したのが少々出ているくらいで。
さらに、シールにある一般社団法人 和食文化国民会議のサイトを見ても、初午いなりの記述はほぼない。2016年12月に「一般社団法人日本惣菜協会よりイベント協力のお願い」として「一般社団法人日本惣菜協会は、古くより稲荷神の使いである狐を祀るために供えられてきた「いなり」と「初午の日」の普及に取り組んでいます。」「関連する食品・商材等を扱われている企業様におかれましては、初午の日に合わせた「初午いなり」販売イベントの開催ご協力をお願い申し上げます。」という文書がアップされている程度。
日本惣菜協会のサイトを見ると、2013年から「「いなり」と「初午の日」の普及推進を呼びかけてまいりました」ものの、2019年をもって「当協会の一定の役割が終了したと判断致しましたので、協会事業としての取り組みは終了」していた。2020年からは、油揚げなどのメーカーが「推進事業者」として、共通のポスター・シールを配るとのこと。今年・2024年についての情報はない。
初午いなりは日本の食文化の1つには違いなく、否定するつもりはないが、なじみがない土地にいる者としては、スーパーが便乗しただけに思えてしまう。
節分の恵方巻は、東日本では1990年代より前にはなかった風習だし、本来はただの太巻き寿司(を丸かぶりする)だったのが、今は丸かじりするには気が引ける、海鮮を使った豪華な巻きずしが台頭した。初午いなりはそこまでのムーブメントにもなっていない。
では見て、食べてみましょう。
頭でっかちで起こせないので倒れたまま
油揚げの中におはぎを押しこんで、上下をひっくり返したのか?
油揚げをはがしてみた
そうではない。上下をひっくり返して、油揚げの袋が開いた側を上にして、ごはんの上に具材を載せたいなり寿司がある。それと同じ構造。
油揚げの中には、ごはんしか入っていない。そして、上のあんこの中にはごはんはない。つまり、ごはんを詰めて逆さにしたいなり寿司の上に、あんこの塊を載せたことになる。
米は「もち米」だけで、酢飯でもないようなので、そこはおはぎに準じていることになる。おはぎのようにつぶして半殺しにはしていない。なお、秋田や津軽では、太巻きやいなり寿司にもち米を使う場合もある。
あんこはつぶあんで甘さ控えめ。ごはんは、もち米ならではみっちりした食感。
油揚げは、甘さもあって、だしの味もするような味付け。スーパーの惣菜のいなり寿司でよくある味で、いとくの通常のいなり寿司と同じかもしれない。
それらを同時に味わうと、意外にもそんなにミスマッチではないような。でも、おはぎと味付け油揚げを同時に食べているに過ぎないというか、あえてくっつける意味があるのか。この組み合わせを考えつくのがすごい。
そういえば、おはぎトッツォなんてのもあったけど、最近はご無沙汰。2022年のことだった。この後、どんな組み合わせの食べ物が出てくるのかしら。
※運営企業名は「株式会社伊徳」、店舗のブランドは「いとく」を用いているが、看板などでは「ITOKU」表記。たまに「イトク」とする人もいるが、公式にはカタカナ表記はしていないと思う。
我が家の生活圏から、いとくの店舗は遠くないものの、あまり利用していない。たまに行くと、お惣菜など地元スーパーならではのもの・良いものがあるのだけど。※昔ながらの甘寿司。
最近は、以前より若干、行くことが増えた。(支払いのみのセミでない)セルフレジが設置されて、少量でも気軽に購入できるようになったことと、2022年12月から楽天ポイントカードが導入(自社ポイントと併用可)され、時々ポイント使用で10%還元キャンペーン(要エントリー・還元上限500ポイント/月)をやるため【14日補足・2023年11月、2024年2月、7月に実施】。
ちなみに、持株会社ユナイトホールディングス傘下のもう1社、タカヤナギ(本社秋田県大仙市、店舗ブランド「グランマート」)では、フルセルフレジは同様に導入したものの、楽天ポイントカードは未導入。
いとくで売っていた、季節ものの店内製造の食べ物から、なかなか攻めている(?)のを2つ。
秋田市内の各店舗にはインストアベーカリーがある。「フレッシュベーカリーいとく○○店」という名称のようだが、経営母体などは不明【15日付追記参照】。※イオン秋田中央店のベーカリーはフジパン系列企業が運営しているように、スーパー直営とは限らないこともある。
どこのスーパーでも、ベーカリーのパンは高いけど、おいしそうに見えるもの。いとくのもそうだけど、種類が豊富で充実している印象。
新商品
黒いからチョコパン?
表面にパン粉をまぶして揚げてある
じゃあドーナツ?
いやいや。
「もんこさん監修 ショコラビーフカレーパン」 243kcal 税込み214円
情報量と疑問点が多い。
まず、「もんこさん」って誰?
実はいとくのベーカリーでは、ほかにも、もんこさん監修のカレーパンを売っている(ない時もある)。揚げていないのもあって【14日補足・野菜カレーの焼きカレーパンとかいうのだった】、それは食べやすいし、カレーがまろやかで良かった。ちなみに、もんこさん監修ではない、揚げたカレーパンも(2種類?)売っている。
もんこさんについて、店頭や公式サイトなどに説明はなさそう。ネットで調べたところ「一条もんこ」さんという「スパイス料理研究家」がいらした。僕と同世代で新潟の人。秋田とは関係なさそうなので、インストアベーカリー向けのレシピでも売っているのか。
そして、「ショコラビーフカレー」って。
いくらバレンタインデーが近いからって…
だけどカレーの隠し味にチョコレートを入れるか。でも、このパンの黒さからすれば、隠し味で済まない量では…
割ってみた
具材がごろごろしたカレーがけっこう入っている。
揚げてあるものの、軽く揚げたのか、中のパン生地はベチャッとしていない。
感想は、パンはチョコの味はするけれど、見た目ほど濃厚ではなかった。カレーは辛さ控えめ。したがって、チョコもカレーも主張が強くなく、それなりにうまくやっている。これはこれでアリだと思うけど、この組み合わせを考えつくのがすごい。
【15日追記・グランマートのインストアベーカリーについて】グランマートでも、同じ見た目のショコラビーフカレーパンが同価格で売られていた。値札には「もんこさん」が控えめに表記されていて、他の商品(全部ではない)とともに「ベルナール」の文字も。タカヤナギのベーカリーは「BERNARD(ベルナール)」の名称で展開しているようだ。いとくのベーカリーとは、全部が同じ商品ではないと思うし、
さらに調べると、イオン秋田中央店「パン工場」と同じ、フジパン系列「フジパンストアー株式会社」がベルナールブランドのベーカリーもやっていた。公式サイトによれば、中部北陸地方のユニーやドン・キホーテに店舗が多く、秋田にはないことになっている。紹介されているメニューも違いそう。違うベルナールなのか。(以上追記)
もう1つ。惣菜売り場の一角で、いつもおはぎを売っているのだけど、2月上旬、そこに見慣れぬおはぎっぽいものがあった。
パック越しに見た感じ、表面はあんこのおはぎなのだけど、その下が茶色い。
パックの中で転んでしまいました
ラベルには「伊徳特製おはぎいなり」。栄養成分表示なし。1個入り162円と2個入り324円。
商品名に「伊徳」表記を使うのが珍しいけれど、それよりも「おはぎいなり」とは、見た目通りおはぎ+稲荷寿司のようではあるが、初めて知る存在。
上の丸いシールには「和食文化国民会議」「伝えよう、和食文化を。」「初午 ―はつうま―」。
初午で思い出した。
(年ではなく)日に十二支を当てはめることがあるが、2月(または旧暦2月)の最初の午の日が初午。稲荷神社の祭の日であり、「初午いなり」としてゆかりが深いいなり寿司を供えたり食べたりする風習がある。2024年は2月12日。
2017~2019年頃には、ローソンが初午いなりキャンペーンをやっていて(ただし普通のいなり寿司)、それでその風習を知った。近年は、ローソンストア100では宣伝しているが、普通のローソンでは特に展開していない。
でも、秋田では初午祭は、誰もが知る行事ではない。地域によって、地元の神社で祭礼が催される程度で。
そして、「おはぎいなり」なるものが、初午いなりの伝統的な食べ物だとか、どこかの名物だとかでもないようだ。レシピサイトに誰かが考案したのが少々出ているくらいで。
さらに、シールにある一般社団法人 和食文化国民会議のサイトを見ても、初午いなりの記述はほぼない。2016年12月に「一般社団法人日本惣菜協会よりイベント協力のお願い」として「一般社団法人日本惣菜協会は、古くより稲荷神の使いである狐を祀るために供えられてきた「いなり」と「初午の日」の普及に取り組んでいます。」「関連する食品・商材等を扱われている企業様におかれましては、初午の日に合わせた「初午いなり」販売イベントの開催ご協力をお願い申し上げます。」という文書がアップされている程度。
日本惣菜協会のサイトを見ると、2013年から「「いなり」と「初午の日」の普及推進を呼びかけてまいりました」ものの、2019年をもって「当協会の一定の役割が終了したと判断致しましたので、協会事業としての取り組みは終了」していた。2020年からは、油揚げなどのメーカーが「推進事業者」として、共通のポスター・シールを配るとのこと。今年・2024年についての情報はない。
初午いなりは日本の食文化の1つには違いなく、否定するつもりはないが、なじみがない土地にいる者としては、スーパーが便乗しただけに思えてしまう。
節分の恵方巻は、東日本では1990年代より前にはなかった風習だし、本来はただの太巻き寿司(を丸かぶりする)だったのが、今は丸かじりするには気が引ける、海鮮を使った豪華な巻きずしが台頭した。初午いなりはそこまでのムーブメントにもなっていない。
では見て、食べてみましょう。
頭でっかちで起こせないので倒れたまま
油揚げの中におはぎを押しこんで、上下をひっくり返したのか?
油揚げをはがしてみた
そうではない。上下をひっくり返して、油揚げの袋が開いた側を上にして、ごはんの上に具材を載せたいなり寿司がある。それと同じ構造。
油揚げの中には、ごはんしか入っていない。そして、上のあんこの中にはごはんはない。つまり、ごはんを詰めて逆さにしたいなり寿司の上に、あんこの塊を載せたことになる。
米は「もち米」だけで、酢飯でもないようなので、そこはおはぎに準じていることになる。おはぎのようにつぶして半殺しにはしていない。なお、秋田や津軽では、太巻きやいなり寿司にもち米を使う場合もある。
あんこはつぶあんで甘さ控えめ。ごはんは、もち米ならではみっちりした食感。
油揚げは、甘さもあって、だしの味もするような味付け。スーパーの惣菜のいなり寿司でよくある味で、いとくの通常のいなり寿司と同じかもしれない。
それらを同時に味わうと、意外にもそんなにミスマッチではないような。でも、おはぎと味付け油揚げを同時に食べているに過ぎないというか、あえてくっつける意味があるのか。この組み合わせを考えつくのがすごい。
そういえば、おはぎトッツォなんてのもあったけど、最近はご無沙汰。2022年のことだった。この後、どんな組み合わせの食べ物が出てくるのかしら。
恐らくながら、タカヤナギ(グランマート)では、今年4月以降の新年度スタートのタイミングで楽天ポイントの導入になりそうな感じがしますね。
それか、両社で使えるポイントカード、電子マネーのラインナップを増強し、dポイントカード、Vカード(現在はTカード)、WAON、nanacoも追加して、多彩なキャッシュレス&ポイ活に生かせればなと思いました。
そうすれば、同じグループ内のどの店舗でも、自社ポイント+楽天ポイントが両方溜まってお得になりそうですが、果たして。
ところでいとくは12月開始でしたが「新年度スタートのタイミングで」と予想される根拠は何でしょうか?
共通ポイントよりも、両者それぞれの独自ポイント(ドリームカードとカスタムカード)をなんとかしたほうがいいと思います。どちらもCoGCaベースなのだし。
両者の出店エリアは、秋田市以外では重ならないので、それもやりたくないのかもしれません。
おはぎトッツォあったなぁ。
マリトッツォブーム懐かしいです。
おはぎいなりはそんな悪くない組み合わせに感じます。
ただ、両社の出店地域は、秋田市以外では重複しないため、従来のままのほうがいいという判断なのかもしれませんが。
マリトッツォのあのブームは何だったのでしょうかね。今でも多少売ってくれる店があってもいいものなのに、とんと見なくなりました。
おはぎいなり、初午が過ぎたので今年はもうないかな。来年でも機会があればお試しを。