広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

サーモンハラス蒲焼重

2024-04-25 20:15:08 | 各地お土産・食べ物
秋田駅の駅弁紹介。純粋な秋田駅弁(=輸送駅弁ではない)としては唯一の製造者である、関根屋の商品。当ブログでは2020年以来で、買って食べるのもその時以来。それだけ、大館から来る花善の鶏めしを選んでしまっているということ。

ここ1年くらいだろうか、通りがかりに改札口前のNewDays秋田中央口店をのぞく度に、気になる駅弁があった。公式ホームページには掲載がないが、いつもそれなりの数売られ、売れている。
ちなみに、現在、NewDaysでよく見かける、ほかの関根屋商品は、特製 牛めし、あきたこまち弁当、サキホコレ弁当、秋田まるごと一枚あわびめし、(秋田牛と岩手黒豚とあきたこまちのお弁当?)辺り。
ホームページでは、あきたこまち弁当が【お休み中】、あわびめしが【予約制】とされる一方、【新発売】として紹介される紅鮭あきたこまち弁当や秋田比内地鶏弁当は、なさそうで、あまり実情と一致していない【5月4日追記・ゴールデンウィークに入ると、比内地鶏弁当を見かけるようになった】。

サーモンハラス蒲焼重 844kcal、食塩相当量1.9g 税込み1250円
掛け紙は、秋田出身の矢口高雄氏による「釣りキチ三平」。
関根屋では、内容や掛け紙が異なる「釣りキチ三平弁当」を何度か作ってきた。2009年の映画化に合わせて初めて売り出し、2011年の観光キャンペーン時に「釣りキチ三平弁当 きのこ編和牛入り」、2012年には「キングサーモン弁当」が発売。アテにならないホームページには、現時点ではきのこ編和牛入りのみが【お休み中】として掲載。ホームページ「駅弁資料館(https://ekibenmuseum.org/ekiben/)」によれば、キングサーモン弁当は、2013年には三平でない掛け紙に変更。
本品も、三平弁当シリーズとしていいのだろうか。駅弁資料館によれば、2022年始の京王百貨店の駅弁大会のデビューではないかとのこと。

ハラスは、脂の乗った腹の部分のこと。サーモンや米など、産地の記載はなし。
僕が気になったのは、鮭も、蒲焼味も好きだし、その両者の組み合わせが目新しかったから。
シンプルな構成
以前の関根屋の駅弁には、爪楊枝と濡れお手拭きが別添されていたが、割り箸のみになっていた。掛け紙も、少し前は主流だった厚紙のスリーブではなく、紙をセロハンテープで留める方式。コスト削減か。
若干上げ底
ほぼ一面茶色で地味な見た目。炊き込みごはんの上に載っているのは手羽先に見えてしまいそうだけど、蒲焼きした鮭の切り身。上にイクラ醤油漬けも少々散らばる。
おかずは、玉子焼きといぶりがっこ(いぶり大根漬け)のみ。いぶりがっこは2~3枚だが、ふたを開けたとたん香りが漂い、食べ終わるまで続いた。

味はおいしいと思った。
蒲焼きの風味は思ったより弱く、脂の乗った鮭の味も負けていない。イクラが味に変化を付ける。玉子焼きは量産品と思われるが、まずくはない。
ただ、玉子焼きとがっこだけで、脂の多い魚を食べ続けるのは、少々単調。駅弁はこういう魚介メインのものが受けるのではあるが、個人的にはごはん・鮭を少し減らして、おかずを増やした商品がほしいところ。


そういえば、宮城県辺りの郷土料理で「はらこ飯」というのがあり、それを駅弁化したものが、東北地方でちらほら存在した【5月23日補足・仙台駅のウェルネス伯養軒「鮭はらこめし」は現在も発売中で、亘理町がルーツとしている】。秋田駅でも、伯養軒(ウェルネス伯養軒)→泉秋軒が売っていた。その蒲焼き版が本品とも言えよう。
関根屋さんも考えたなと思いつつ、調べてみたら…
そっくりなものが存在した。運営会社が名古屋にあり、デパ地下や駅ナカに出店する洋風惣菜店「eashion(イーション)」では、松坂屋名古屋店で「本わさびで食べる!炙りノルウェー産サーモンのハラス蒲焼重」、エキュート上野で「炙りノルウェー産 サーモンのハラス蒲焼重」を1000円程度で売っている。玉子焼きもあり【25日追記・現在は玉子焼きがなくなったようら】、違いは、切り身のサイズが大きく、いぶりがっこが甘酢生姜であることと、三つ葉とおろしわさびが添付されること程度。
そうか、わさびや甘酢生姜なら、脂分が緩和されて良さそう。


関根屋の駅弁も、ネットの評価は悪くない。
その1つに、2022年1月15日の「矢口高雄公式ホームページ(https://www.yaguchitakao.com/)」があった!
矢口プロダクションのスタッフが2022年1月の京王百貨店の駅弁大会で買って食べ、読者にも勧めている。

気になったのは、掛け紙の絵について「しかし、なんでこの絵を使ったんだろ。」としていたこと。
漫画の1コマを借用しているのだろうが、たしかに、サーモンとはあんまり関係なさそう。
さらに、どの商品の掛け紙に、どのシーンを使うかは、関根屋側に一任され、矢口氏サイドと綿密な打ち合わせがされているわけではないことになりそう。「こういうコンセプトの商品なのですが」「じゃあ、この絵はいかがですか」みたいにして決めているわけではないようだ。
三平バスなど、著作権表示もなく、ついにはなし崩し的に消滅(座席のみほそぼそと存続)してしまったように、矢口氏側が鷹揚なのかもしれないけれど。
【25日追記】そして、駅弁でもバスでも、矢口氏と秋田の関係を示さないと、知らない人にはどうしてここに三平がいるの? ということになってしまうよ。

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3 コメント

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苦戦 (あんなか)
2024-04-28 01:25:09
私も最近駅弁を食べていないです。
コロナ過もあって鉄道自体乗る機会が減ったので。
駅弁は美味しいんですがお値段が。
もっと安くてボリュームもあるコンビニ弁当を買って列車に乗り込む人が多くて駅弁は苦戦しているみたいです。
駅売りよりデパートやスーパーのイベント販売の方が売り上げが良いみたい。
駅売り駅弁も消えてしまうのでしょうか。
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Unknown (とき)
2024-04-28 17:58:29
前に食べたけれど、サーモンハラス美味しかったです。
駅弁もたまに気分転換にいいですね。
三平ラッピングバスまたやって欲しいですが、やるなら秋田市より増田かなとか(まんが美術館もあるし)
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2024-04-28 19:21:16
>あんなかさん
コロナのせい、経済状況のせいでしょうか、たしかに駅弁も旅も少々遠のいてしまいましたね。
車内販売もほぼなくなり、秋田だと駅弁大会もあまりやらないし。
がんばっている駅弁業者の応援の意味でも、時々は買って食べたいです。次はサキホコレ弁当かな。

>ときさん
万人受けする料理でしょうかね。
そうですよね。横手周辺こそ、三平バスにふさわしい土地です。
中央交通の三平柄の座席だけでも、羽後交通に譲って使ってもらう、あるいはまんが美術館に展示してもいいかもしれません。
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