来県したキャロライン・ケネディ駐日米大使の父ジョン・F・ケネディ元大統領は在任中の1962年3月、米施政権下だった沖縄に対する新政策を発表した。大統領として沖縄返還に初めて言及した一方、自治権拡大にはつながらず、沖縄では期待と不満が重なった。あれから52年。復帰から42年たったが、「過重な基地負担で主権が制限される沖縄の状況は変わらない」という指摘がある。復帰運動の関係者らは「沖縄を直接見て、幅広い意見を聞き、米国の政策に盛り込んでほしい」と熱望した。

 沖縄対外問題研究会の宮里政玄顧問(82)は「曖昧なまま統治していた沖縄について、米大統領がいずれ施政権を日本へ返還すると言明した意義は大きかった」と評価する。