最近はファッションアイテムとして見かけることも多い「ドクロ」。
そこで、しゃれこうべ・ドクロの文化史について、ご紹介します。
そこで、しゃれこうべ・ドクロの文化史について、ご紹介します。
記事(2016年8月7日 tenki.jp)によると
『古代の人びとは、頭蓋骨を特別なものだと考えていました。
その表れが「施朱」と呼ばれる、亡くなった人の頭蓋骨を赤い染料で染める習慣です。
その表れが「施朱」と呼ばれる、亡くなった人の頭蓋骨を赤い染料で染める習慣です。
日本を含むアジア、中南米、ヨーロッパなどに、施朱の習慣があったことがわかっています。
赤は、血液の色。赤い色で生気を与え、大切な人の復活を願ったのでしょうか。
赤は、血液の色。赤い色で生気を与え、大切な人の復活を願ったのでしょうか。
「開頭」や「穿頭」も、古代から盛んに行われていました。
頭の中にいる「悪いもの」を外に追い出すために、頭蓋骨を切開したり、穴を開けたりしたのです。
さらに、おしゃれ目的(!)で頭蓋骨を変形させる行為も、古代エジプトなどで流行したのだとか。
頭の中にいる「悪いもの」を外に追い出すために、頭蓋骨を切開したり、穴を開けたりしたのです。
さらに、おしゃれ目的(!)で頭蓋骨を変形させる行為も、古代エジプトなどで流行したのだとか。
敵将などの頭蓋骨を磨き上げた「髑髏杯」。
日本では、織田信長の逸話が有名ですね。
日本では、織田信長の逸話が有名ですね。
古代から近世に至るまで、世界じゅうでドクロの杯が作られていました。
戦勝記念のほか、儀式に使われることもあったようです。
戦勝記念のほか、儀式に使われることもあったようです。
サンスクリット語で頭蓋骨を意味する「カファラ(カパラ)」。
日本語の「瓦」は、このカファラが転じたものです。
日本語の「瓦」は、このカファラが転じたものです。
また「位牌」の原型も、祖先崇拝でお祀りしていた頭蓋骨だと言われています。
キリスト教においても、聖人の頭蓋骨などが「聖遺物」として崇められました。
キリスト教においても、聖人の頭蓋骨などが「聖遺物」として崇められました。
お祭りなどで使われる「仮面」。
これも、古代からある頭蓋骨崇拝が変化したものだといわれます。
時代が下るにつれて、図案化した「仮面」が使われるようになっていったのです。
これも、古代からある頭蓋骨崇拝が変化したものだといわれます。
時代が下るにつれて、図案化した「仮面」が使われるようになっていったのです。
ヨーロッパ各地にある、カタコンベ(地下墓地、納骨堂)を訪れたことがある方も多いでしょう。たくさんの骸骨が「芸術的に」飾られていますよね。
イエスが十字架にかけられた地「ゴルゴタ」は、ヘブライ語で「ドクロ」を意味するとか。そのためキリスト教美術には、ドクロが描かれたものが多数あります。
イエスが十字架にかけられた地「ゴルゴタ」は、ヘブライ語で「ドクロ」を意味するとか。そのためキリスト教美術には、ドクロが描かれたものが多数あります。
有名な「メメント・モリ(死を忘れることなかれ)」は、戦乱やペストの流行などにより、誰もが死と向き合わざるを得なかった中世ヨーロッパで広まった概念。
やがて「死の舞踏」と呼ばれる、骸骨となった人びとを描いた芸術作品が制作されるようになりました。
やがて「死の舞踏」と呼ばれる、骸骨となった人びとを描いた芸術作品が制作されるようになりました。
テレビや映画でよく取り上げられる、メキシコの「死者の日」。
街は、骸骨の仮装をした人だらけ。売られているおもちゃも、砂糖菓子も、ドクロのモチーフです。
街は、骸骨の仮装をした人だらけ。売られているおもちゃも、砂糖菓子も、ドクロのモチーフです。
現代に生きる私たちより、昔の人びとはドクロを目にする機会が多く、自然に作品に取り入れたのかもしれません。
美術館や博物館、映画鑑賞……「ドクロ」の意味に注目してのアート散策はいかがでしょうか?』
美術館や博物館、映画鑑賞……「ドクロ」の意味に注目してのアート散策はいかがでしょうか?』