田布施座

演劇でつながる、役者で伝える。

格言

2019-09-29 08:16:16 | 日記

 怠らず

行かば千里の果ても見ん

牛の歩みの

       よし遅くとも

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腰元彫りの名人浜野矩康49歳で世を去る一人息子矩随25歳、親父の真似をするが一向に上手くならない。

骨董屋の若狭屋甚兵衛は親父矩康に儲けせてもらった恩でせがれ矩随の下手な彫ってきたものをいつも壱分で買ってやる。

ある日失敗作を持ってきた矩随に死ねと怒鳴り手切れ金五両をやる、家に帰った矩随は母親に嘘を言ってお伊勢参りに行くから当座のお金としてその五両を置いて行こうとするが本当のことを見抜かれ、死ぬのは構わないから形見に矩康の好きだった観音様を彫ってくれと頼み矩随は死ぬ気で彫った。

三日目の明け方、実に見事な出来栄え母親はこれを若狭屋へ持っていき三十両で売って来いと言う。

売れるはずがないと思って若狭屋へ、甚兵衛は矩康の最後の形見として母親が仕舞っておいた作品と勘違いするが矩随の作品と知り、「とうとうものになったね、おっかさん喜ぶぞ」と言う。

それから矩随の作品は1年待たないと買えない程になる。

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五代目圓楽師匠の作品でこれを観て落語の素晴らしさに目覚めた私です。

冒頭の格言は師匠が噺の最後に締め括ります。

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