江戸の舞台の地図「真景累が淵」
根津・小日向、谷中・下谷、小塚原、本所・深川。
松戸、下総・上総・房州、記憶しているだけ書き抜いてみました。
物語の流れを正確に辿って現在の地名に置き換える作業もしていきます(^_^;)。
すらすらと読んで10時間くらいでしょうか「真景累が淵」。
まだその様に読めませんから結構時間をかけて読んでいます。
深見新左衛門が按摩金貸し皆川宗悦を切り殺して、その後宗悦の娘志賀が死に園が殺され物語が進んでいきます。
新左衛門の次男新吉が前半軸となって10人まで殺されたり自害します。後半9人が自害を含め死んでいきます。
作品として世に出ているのは前半部分が多いそうです。三遊亭圓朝師匠は全編やったと思いますが現在それを知ってる人はいません。
わたしは読んでいて後半部分に大変興味をもち、此処を世に出さないと「真景累が淵」の真価が伝わらないと思いました。
この噺は歴史的にも長さでは一番ではないかと思いますが書き換えたり割愛したりして短くはできますが、原作の内容を全部表現するとなると落語で12時間かかると思います。
全編をいくつに分けるか表現者によって違ってくると思います。豊志賀の死などは一つの括りで、其処だけでも構成がしっかりしていますから多く演じられています。
今わたしは大きな物語の流れと因果関係が大体把握できたくらいで、今からしっかり読み込んで圓朝師匠から学び、今まで生きてきた自分の体験からの世界観と融合がどのような化学反応を起こしていくのか。
超大作ではありますけれど起動力だけは充分です。
中盤に出てくるならず者ですが、これが強か者で金の引っ張り方が上手。
お久は新吉と下総のお久の伯父三蔵(質屋)へ駈落ちするが、羽生村の手前累が淵で草むらにあった草刈鎌に膝をついて新吉に手をひかれていると、お久の顔が豊志賀の顔になり新吉は恐怖のあまり思わずその鎌を振り回し、はずみでお久の喉笛へ掛かり殺してしまいます(豊志賀の怨霊)。
それを見ていた甚蔵は鎌を持って帰り、雨宿りに来た新吉と兄弟分になる。
その鎌には三の字の焼印(質屋三蔵の物)これを質草に三蔵から弐拾両貸せと食いつく。
三蔵はこんなものに弐拾両は貸せないと言うが甚蔵の見事な説得に負けてしまう。
三蔵の妹お累はある日新吉と出会い一目惚れ、兄弟分の甚蔵は新吉の婿入りで又もや三蔵から金を引っ張る。
この甚蔵の悪知恵には作者三遊亭圓朝の才能を思い知らされます。
このあと甚蔵は三度目の悪巧みで失敗し種違いの兄妹お賤(しず)に撃ち殺されるのですが・・・。
とにかく面白い!