「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

志賀原発総合防災訓練の茶番劇に思う

2014-11-03 22:04:25 | 防災訓練
現地に行った訳でもなく、また、すべてのメディアをチェックしている訳でもないが、
手に入った情報を見る限りでは、「やはり」志賀原発総合防災訓練は、
茶番劇の際たるものと言わざるを得ない。

これで来年3月、仙台で国連防災会議をホストしようというのだから防災先進国日本の名が泣くというもの。

国民は、原子力を推進しようという勢力に、ここまで馬鹿にされ切っている&なめられ切っているというのに、
なぜ怒らないのだろうか?そこがわからない。

防災・危機管理のそもそも論にさかのぼって説き始めるならば、
訓練で人の命を救えるという発想が、まず間違っている。
訓練は、被害を極小化することは出来ても、被害を出さないことには役立たない。
設計基準以上どこまで安全係数を考えるかは経営判断。
ということは、1.0倍とは思わないまでも、大してやっているはずもなし……。
まぁ、そこは問うまい。

「原発事故は起こり得る」ということが大前提の訓練のはずなのに、このザマは何か。

危機管理の誰でもしっている原則の一つは「空振りは許されるが見逃しは許されない」であるはず。
ついでに言えば、「兵力の逐次投入の愚」も有名なテーゼ。

とすれば、5kmではなく30kmなり50kmなりでまずはガバッと網をかぶせ、
で、「せーの、ドン!」でやらせてみてナンボ、のはず。

「両の違いが質の違いを生む」訳で、1台2台ならトラブる要素もないが、
自家用車も含めた数千台単位での退去訓練をさせてボトルネックを見つけるのが本来の訓練であろうに……。

もちろん、最初から実働訓練をやらせてはならない訳で、まずは地図上でチェックして、
というはずだが。

ついでに言えば、観光バスの運転手全員から「原発事故が起きた際でも迎えに行きます」との
一筆は取ったのかね?

首相官邸とのテレビ会議で音声が届かなかったのも、本気度0が如実に現れたようなもの。
四重五重と複数の通信手段を持っているのがその世界では当たり前だろうに……。
ついでに言えば、直前に誰もチェックしなかったの?あり得ん……。

まぁ、Under Controlの一言で、日本の政治的指導者は平気で嘘をつくことを世界に知らしめた御仁ゆえ、
あの程度はトラブルでも何でもないのかも……。(つづく)


2 コメント

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Unknown (Unknown)
2014-11-07 06:44:22
よくわかんない例えが多くて何が問題なのかよくわからんかった。
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コメントありがとうございました (小村隆史)
2014-11-07 15:03:36
Unknownさん、コメントありがとうございました。

あなたのコメントに触発されて、一文にまとめてみました。
内田樹さんの『下流志向』という本、防災・危機管理とは関係ありませんが、
まだお読みでなければ、ご一読をお勧めします。
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