「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

小笠原でのマグニチュード8.5、最大震度5強の地震発生に

2015-05-30 23:39:46 | 災害
久しぶりに土曜日夜、NHK総合TVで「超絶 凄技!」を見ていた時のことだった。
(この時間帯で見るのは初めてだったのだが……。)
小笠原で震度5強の揺れがあったとのことで、全国中継に切り替わった。
震源の規模を示すマグニチュードは8.5、震源の深さは590km(いずれも速報値)、とのこと。

昨日に引き続き、実災害の発生について、ブログで書くことになるとは思わなかった。
それはそれとして、素人さんとは一味違うものを書けるだろうか……。

で、考えてみた。
過去の経験(の蓄積)から、特に考えずともこれらの数字から読み取っているもの、
イメージしているものは何か。
そして、一般の人であれ、その数字を読み解けるようになれば、何がイメージできるようになるのか。

地震のメカニズムについては、地震学者による解説を待つこととしたい。
ただ、耳学問のレベルではあるが、あの場所(小笠原海溝周辺)でのマグニチュード8.5であれば、
太平洋プレートがフィリピン海プレートに潜り込んでいる場所(の延長上)であろう。
プレート境界での発生か、プレート内部での発生か、あるいはそれ以外かは、「旅の坊主」の知識ではわからない。
また、それらがどのような影響をもたらすのかも、わからない。

ただ、マグニチュード8.5は極めて大きな地震ではあるが、深さ500km近い場所で発生した地震ゆえ、
実害は少ないであろう、との見立ては成り立つ。

発災直後に、内閣危機管理監と防衛省出身の内閣官房副長官補が、官邸情報センターに入ったとの報道もあった。
大きな実害が出ているとは思っていないだろうし、つまりは、判断を求められる事態は起きないだろう、と思っていることと思うが、
で、多分、そのような見込みで問題ないと思うが、
それも、中央省庁の責任者が果たすべき一つの役割(機能)と言うことも出来るだろう。

個人的には、5強で情報センター入りは、しきい値が低すぎるとは思っている。
ファースト・レスポンダーでも地元市町村でもない、中央省庁も含めてが動かなくてはならないのは、
震度6強以上でよいのでは、と思っているが、まぁ、それはそれとして。

一部に例外(この場合は脆弱な場所と言うべきか?)はあるだろうが、
幸いにも、震度5強ないしそれ以下の揺れであれば、実害はほとんど出さずに済むレベルまで、
日本社会の耐震性は上がってきている

ただ、これを一つの「自己を振り返る」良き機会として、
今回はこのレベルで済んだが、これが震度6強だったら、震度7だったらどうなるのか、と、
自分の周囲を見直す機会としてもらえれば、ということ、なのだろう。

本当にたまたまの偶然なのだが、
今日午後、本学社会環境学部の1年生は、静岡県地震防災センターを訪問していた。
施設見学と地震防災啓発ビデオの視聴、
そして「旅の坊主」にとっても古くからの仲間である、地震防災アドバイザーGさんの講話、というプログラム。

1年生諸君は、Gさんの講話を聴いて、そして、今日のM8.5、震度5強の地震に、
何を思ったことだろう……。


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