「旅の坊主」の道中記:常葉大学社会環境学部・小村隆史の防災・危機管理ブログ

日本唯一の防災学部はなくなっても、DIGと防災・危機管理を伝える旅は今日も続いています。

関西大学の学生提案科目「防災を学ぶ(仮)」、支援のための打ち合わせ

2015-01-16 21:13:03 | 防災学
一昨日夜の話。

神戸・JICA関西での中米防災研修からの帰路、新大阪駅で途中下車し、打ち合わせ。

当初予定は、四国南海トラフ地震対策戦略会議(事務局:国土交通省四国地方整備局)による
「地震津波防災まちづくりDIG」についての打ち合わせだったのだが、
前日夜に飛び込みの案件が入り「せっかくなので」一緒に議論することとした。

関西大学には、学生からの提案で科目を作る制度があるのだそうな。
科目提案学生委員会なる仕組みがあり、教員・事務職員と共に、
(教員の指導や事務職員の支援も受けつつではあろうが)
科目のシラバス作成も含め、学生主体で科目を作り上げていく、とのこと。

少し前、担当のM先生からご依頼があり、お手伝いする旨、返信はしていたのだが、
科目提案学生委員会の学生委員から具体的な相談のメールがあったのが13日のこと。

「たまたまのタイミングで関西にいる。直接会って話をするのがよいと思う。
14日夜に新大阪駅まで来てくれるならば時間を作れる。」と返信したところ、
2名の学生が時間を調整して顔を出してくれた。
というので、四国での津波防災DIGについての打ち合わせに引き続いての議論に。

津波防災まちづくりDIGをお手伝いいただいている建設コンサルタント御三家N社の担当
Mさんにも引き続きお付き合いいただき(お忙しいところありがとうございました>Mさん)、
幸いにも2名とも成人になっているとのことで「アルコール燃料付き」で議論となる。

「どのような災害を念頭に置くのか」「時代の宿命を学生諸君は理解しているのか」
「地域とのコラボを意識した科目にしたいとのことだが、
地域(住民+自治体)との関係の中で、個々の家々の耐震性まで突っ込んで議論してよいのか」等々、
さすが関関同立の学生さん、反応が良く、楽しく充実した議論が出来た。

ちなみに、学生提案科目は2つで、一つが防災、一つは恋愛なのだそうな。
恋愛と並んで防災を語ろうというのだから、すごい時代になったものだ……。

過日はIVUSAの学生諸君への講義について具体的な検討が始まった。
一人の防災研究者がやれることには限りがあるが、それでも、何とか、
この種の考え方をしっかりと普及させていかなくては、と、改めて思ったところ。

実施はこの夏の話。今から楽しみである。