夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

さくら色の庭の春風あともなし

2009年04月26日 18時40分37秒 |  気になる詩、言葉
昨日は一日、本降りの雨。今日は晴れましたが、強い風が吹いています。
もちろん家の玄関の八重ももうほとんど花をみることができません。
八重の大きな葉っぱが風に揺れて、夏の訪れの匂いを漂わせています。

さくら色の庭の春風あともなし
     とはばぞ人の雪とだに見む
          藤原定家
          新古今集 2-134

庭を桜色に染めるように花を散らしていた春風ももう終わってしまった
     人が訪ねてきたら庭に雪が散っていると思うだろう


散らすな、散らすなって願っていても、桜は散るもの。風が吹けばなおさらですよね。そんな自分の心の願いと、自然の定めの葛藤も、他の人が見れば、なんだ、雪かで終わってしまうのかもしれませんね。



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