夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

陸奥のしのぶもぢ摺り    川原左大臣

2009年06月28日 10時40分22秒 |  気になる詩、言葉


捩花。昨日、いすみ市の環境と文化のさとセンターに蓮の花を撮りに行ったときに撮ったものです。花がこのようにねじれて咲いていくことからの名前ですね。
別名を捩摺(もぢすり)。一般には福島の信夫(しのぶ)の里で産する染物を捩花の葉や茎を使って摺ったのでこの名前が付いたといわれています。

この写真、実はカメラのピントのテストにと思い、オリジナルの画面の一部をこちらに用意しました。トップはリサイズしたままの画面。こちらはその一部をリサイズしないで切り出したものです。
いつも言っているブレ、ピンボケをテストしようと思ったのですけど、下のオリジナルの画面を見ている限り、そんなに問題になるほどにはボケていませんね。



でも、なんだか全体から見るとシャープでないような気がしてなりません。MicroNikkor 200でマニュアルのフォーカス。手持ち撮影です。
F.8。もう少し絞り込んであげればコントラストもあがってきたかもしれません。
ニコンのサポートではピントよりも、微小なブレかも、シャッター速度を上げて撮ってみたらなんてアドバイスをくれているのですけど、絞り込めばよけいに遅くなってしまう。
ジレンマですね。


ところで、松浦家とオランダ残照の展覧会のときに、因果は巡るってさまざまな「風が吹けば桶屋が儲かる」話を書いていましたけど、その中に松浦家の祖先は蘇我天皇の子供の源融で、光源氏のモデルだって書いていましたよね。
その源融さん、、、、古今集に詩を残しております。

陸奥のしのぶもぢ摺りたれ故に
  乱れむと思ふわれならなくに
       古今集 724

これは河原左大臣となっていますけど、それが源融なのですね。
小倉百人一首では

みちのくのしのぶもぢずり誰ゆゑに
  みだれそめにし我ならなくに

と、乱れむと思うの部分が変えられています。
こちらでの「みだれそめ」のそめは 染めると初めるが掛けてあるのですね。
詩そのものはあまりにも有名なので特に解釈は必要ないと思いますので、省略、、



環境と文化のさとでは、捩花をみて、蓮をそっちのけで、こちらを撮っていたのですけど、自分でもなぜだろうな、蓮を撮りにきたのにってそのときには分かりませんでした。
でも、この花を見たときに頭のどこかにこの詩と作者のことがあったのですね、、、そしてそのときには意識しなかったけど、この間の松浦家のことも、、、
この自分では気がついていない、頭のどこかに残っている残滓みたいなもの同士が引き合っての因果関係って結構面白いのかな。それとも単なる後からのこじ付けなのでしょうかね、、、、



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2 コメント

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Focus (Scorpion)
2009-06-28 17:21:18
フォーカスを調べるのに簡易フォーカスチェックシートなるものが有るのを知りました。ヨドバシには有りませんでした。レンズもメーカーから修理して返ったのでピントはバッチリですね!
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昔は (赤い風車)
2009-06-28 19:57:02
壁に新聞紙を貼って、それを写して調べたりしていましたけど、、、
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