夢幻泡影

「ゆめの世にかつもどろみて夢をまたかたるも夢よそれがまにまに」

韋應物  幽居

2007年01月13日 23時53分56秒 |  漢詩を長崎弁で
貴賤雖異等 
出門皆有営
独無外物牽 
遂此幽居情
微雨夜來過 
不知春草生
青山忽已曙 
鳥雀繞舎鳴
時與道人偶 
或隨樵者行
自当安蹇劣 
誰謂薄世栄

  韋應物 幽居

貴賤は等(階級)を異にすと雖も 
門を出ずれば皆営(いとな)み有り
独り外物(地位や財産)の牽(ひ(牽制))く無くして 
此の幽居の情を遂(と)ぐ
微雨 夜来過ぐ 
知らず 春草の生ずるを
青山 忽ちすでに曙(あ)け 
鳥雀 舎を繞(めぐ)りて鳴く
時には道人(僧)と偶(ぐう)し 
或いは樵者(しょうじゃ)に随って行く
自らまさに蹇劣(けんれつ)に安んずべし 
誰か世栄(せいえい(俗世の栄誉))を薄くすと思はんや


この世には偉か人も、そうじゃなか人もおる
どんげん人も家をでればあくせくして働いちょる
ばってん、うちは地位だの、財産だのって他のものには関係がなか
自分の心に従ごうて、このあばら家の生活を心から楽しんじょる
夕べ、雨が降った
この雨で春の草も芽を吹き出したかなって思ううちに
緑の山はもう明けて
鳥はうちの周りで鳴き交わしよる
ここでは修行者と会って話したり
木こりの後をついて回ったり
世渡りのできん私にはちょうどよか境遇ばい
そりゃ、栄耀栄華なんか何の意味もなかとまでは言わんけど



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