よく被写界深度って言葉を書いていますけど、簡単に言えばピントが合ったところから、ぼけて見えるところまでの距離のことですね。同じ焦点距離のレンズであれば、絞り込むこと、対象よりも離すことによって、ピントの合う範囲が広がってきます。(深くなるって形容します) また、レンズの焦点距離によっても違いが出ます。(望遠になればピントの合う範囲が狭くなります)
撮るものによって、どこまでピントがあっていて欲しいか、あるいはぼけて欲しいのかが違いますので、絞りを代えたり、レンズを代えたりします。
私が普段よく使っている200ミリのマクロの場合、最短距離ではタンポポの花でも斜めに撮れば、蕊にピントを合わて、絞りを絞り込んであげても、花びらの向こうと手前はもうぼけています。
もう少し被写界深度を深くして、花全体にピントを合わせ、背景をぼかしたいと思えば、それよりも広角気味のレンズを使うほうがいいのですね。
デジカメをお使いの皆さんがよく言われるのは、背景をぼかしたいということですけど、絞り優先にして絞りを開けてあげる、対象にできるだけよって写す、そしてズームもできるだけ望遠側にしてあげることによってぼけさせることはできます。こちらにはサンプルはあげませんが、キャノンのSX20ISのテストで、望遠側でのマクロを何枚か撮っていますので、「デジカメ練習帳」のカテゴリーで探してみてください。
今日は、ニコンのD300に200ミリのマクロと55ミリのマクロを使って、被写界深度のサンプルをあげておきます。
トップは、ノゲシの花に焦点を合わせたもの。
下は、綿毛にあわせてあります。
レンズは200ミリ、絞りは11
対象までは最短距離。ピントを外れたところ(花に合わせれば綿毛のほう)は ぼけていますね。
なお、後ろの黄色は菜の花。
こちらも同じところで、かなり最短距離で撮ったものですけど、レンズは55ミリのマクロ。
菜の花も一応、形が見て取れますね。
どこにピントを合わせて、どれくらい絞っていくか。あるいは今のレンズの焦点距離で大丈夫か、、、、どんな風に撮りたいかによって、違ってきますね。
だから、花を撮りたい、マクロは何がいいかって聞かれても、ちょっと困ってしまう。
撮り方によっては、下のように標準(35ミリでの)レンズの方がベターの場合もあるのです。
ところで、この日記を書くために調べたあるサプリメントの会社のHPには「ノゲシ」の成分の効果効能の記述のなかにキク科アザミ属と書かれており、アザミの写真が掲載されていました。素人が軽々に言えることではないかもしれませんけど、ノゲシはキク科ノゲシ属、違うものなのですね。なんだか効力まで疑わせるようなHPでしたね。