鼠喰いのひとりごと

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ラハと百年魔法石 ~the endstory~

2017-01-14 03:08:56 | フリーゲーム(ファンタジー)
「ラハと百年魔法石 ~the endstory~」ラハ最終回・RPGノベル
制作者:kotonoha*様(言葉の書庫


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時は流れ、いまや闇のマリスザラム魔法学院の学園長として過ごすサリー。
変化のない穏やかな日々を過ごす彼女の前に、ある日突然、
フーバルトと、その教え子のミーシェとが現れます。
闇の魔導士アークギルドの遺産が封印された、マリスザラムの地下室を探索せよ、
という、魔法界法長の命令とともに…


「ラハと」とタイトルにはついています、が…
実はラハはシナリオの9割くらいは出てきません!←w
ですが…最後までプレイすると、
やはり物語の中心を為すのは彼、とわかるという…
なんともトリッキーで、不思議な作りのシナリオでした。

多分ゲーム開始時には、サリーやラハが一体どういう状況なのか、
サッパリわからないと思いますが、シナリオが進むにつれ、
少しづつ、少しづつ現状が明かされていきます~
えっ? そうなの?? そうだったの??の連続に、ただプレイヤーは驚くばかり。
とりあえず、シナリオに点在する些細な違和感には、すべて意味がある、
とだけ言っておきましょう!
中盤では、いろんな意味でショックな展開がありますが、
そこを抜けた先には…皆が待ちに待ったハッピーエンドが待ってますよ!

さて…実は今回、フーバルトとヤクル先生がパーティメンバー、と聞いた時は、
どうなることかと思っていました。

フーバルトは、私にとって、本当に第一印象が悪くて…
装備ナシで「死んで来い!」とばかりにダンジョンにぶっ飛ばされたのは、
あまりにも衝撃的でした。いや、これが敵なら驚かないけどさ、教師よ?
某小説のセブルスだって、そんな本気で殺しにかかってこないじゃん~

しかし、今回のフーバルトは一味違いました。
一緒にいるミーシェのおかげもあるかもしれませんが、
単に空気読めない真面目馬鹿、かつ、内面ではきちんと人を思いやる心も持っている…
素敵なキャラにクラスチェンジしています。
なので、ええっ…フーバルトぉ?あいつかよ!と思った方も、
安心してプレイしてみてくださいね~


ああ、でも…最初の方の、フーバルトの村のエピソードは、
なんかこう…素直に受け取れなかったんですよね…
全体のために、自分が引き受ければ、自分が悪者になれば、我慢すれば…
っていう考えは、あんまり好きじゃないんで…
自分がやるのもイヤだし、他の人にもさせたくない。

ただ、この村の人たちの状況と、真実を知った時の両親の行動、
渦中の子供の年齢を考えれば、やっぱりこれが、
ベストではなくとも、ベターな選択なんだろう、とも思います。

まあ、どんな苦労も、努力も、重荷も、それをちゃんと知っている人がいてくれると、
少しは楽になるってこともあるし。
今回、真実の出来事とその時の気持ちとを、他の皆がわかってくれたことで、
フーバルト自身、少しは救われてるのかも~

あとは…ヤクル先生の、追放理由がすごかった;
これは伏線の一部に関わるので、中盤以降になってから出てきますが、
それっていいのかい;と思うような出来事をケロっと告白…;
一番怖いの、もしかしてこの人なのかも…?

新キャラ、ミーシェは…ごめん、最初全然可愛くなかった;
ていうか、コトノハさんのキャラって、大体最初は強気だったり、
癖が強かったりして、「コイツ…!」と思うことが多いかも。
あとあと、いろんなエピソードを見ていくと、だんだん魅力が出てくる感じで…
ミーシェもそういうキャラでした。
彼女の持つ「スキルリピート」は、物語全体を通して、超重要な魔法ですよん。

そして主人公の、サリー。
相変わらず、真面目で、才気走りすぎていて、ちょっと心配になるレベル…
ブレない姿勢はかっこいいけど、純粋過ぎてかえって脆そうにも見えますね。
そこを支えてあげるためには、やっぱりラハがそばにいないとね~^^

努力に見合うものしかもらえない、という彼女の生き様のために、
今回はいろいろ大変なことになるんですが、
…まあ、ああいう女神に一度関わっちゃったらね、
タナボタなんか胡散臭い!って気持ちになっても仕方ないっか…

彼女については…あまり語るとネタバレになっちゃうんで、
実際にゲームの中で、いろいろ確かめてみてくださいね~



さて、戦闘システムについて。
ラハではある意味いつものことですが、
今作のパーティキャラ…ものすごく癖のある人ばっかり!です。

フーバルト先生はいつの間にか無属性主義になっているし、
教え子ミーシェはほぼ「ものまね」しか使えない。
サリーはかろうじて万能タイプですが、
ヤクル先生は魔法薬でしか攻撃できない…

まあ、フーバルトの無属性魔法は相手を選ばぬ貫通系ですし、
属性魔法は、サリーが炎氷光闇の4属性カバーしてますんで、
フーバルトorサリーで相手の弱点をついて、
それをミーシェが真似してさらに倍!みたいなのが~
基本の攻撃になるのかな~?

ただ、ミーシェが真似するのは、味方の魔法だけじゃないのが問題で。
行動順で、間にモンスターの攻撃が挟まると、そっちを真似しちゃう。
案外これが~、調整めんどくさくって…
結局、ボス敵以外は、普通にガンガン戦っていきましたとさ。
人型相手なら、ポカルで殴り倒すのがおすすめです。
大丈夫!ノーマルでプレイしたけど、力押しでもなんとかなった!

他3人が戦っている間、ヤクル先生は、基本ずっと調剤。
魔法薬には、便利そうなものが一杯あるんですが…
実際に使ったのはごく一部だけでしたね…
クリティカプセルと乱乱撃薬、各属性の攻撃薬はよく使った。
たまにシナナインとか。あと体力回復薬をちょっと。
ボス敵によっては、たまにメチャメチャ効く薬があったりするので、それも使ったかな~

案外使わなかったのは、ステ回復薬。
なんだかんだと、戦闘が終われば全回復するシステムですからね…
チマチマ回復しなくても、
こちらが死ぬより先に倒してしまえばいいのですよ←(脳筋の考え)


青箱ドラゴンは、まだ全員倒せてないんですが、
それ以外の…メインシナリオの敵に関して言えば、
今作の戦闘は、だいぶ甘目のつくりだと思います。
私のキャラの装備は、殆どが最初のほうで買える&貰えるものばかりでしたが、
ちゃんとエンディングまで行けました。
たぶん、武器や防具の性能、あまり関係ないんなんじゃないですかねー
(凍らせる敵用のあの装備アイテムは別として)
むしろ攻撃するタイミングとかのほうが、大事っぽい? 
敵がチャージ中に攻撃すると、ダメージの桁が跳ね上がるの気持いいわー

回復面だけは、前作と違ってかなり手薄ではありますが、
(全員がヒール・アルルを持ってないとか、最初焦りました)
それを補ってあまりあるのがミーシェのサードスキル。
TPをフルに溜めておけば3回使えますし…ボス敵だと、戦ってる間も、
どんどんTP溜まりますしね。かなりお世話になりました。
あと、全体ヒールの魔法石はミーシェにつけておくと、
たまにいいことがある、かも…?

2 コメント

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今回も良ゲームを有難うございました。 (鼠喰い)
2017-01-15 15:35:22
こちらこそ、いつも有難うございます。

現状説明が全くない状態からのスタートでしたから、いろんな意味で「?」とは思っていたのですが、まさかああいうことだったとは、予想もしませんでした。
フーバルトとヤクル先生の存在がある意味一番の仕掛けでしたね~

戦闘もそれぞれ面白かったんですが、各ダンジョンの謎解きや仕掛けがバラエティに富んでいて、プレイしていて楽しかったです。
騎士に魔法をかけるとき「この条件に見合うのは…よし!フーバルトアイ!」と思ったら、字数制限で入らなかったのはいい思い出。

ボスのダメ数…極端でしたね~
あんまりな桁数だったんで、最初、見間違いかと思いました。
そしてチャージ中にダメが通ると知って、張り切ってサードぶっ放したら……普通の数値しか出ないという罠がw 
コトノハさんのとこのゲームは、ダメージのランダム値の幅が広い?ので、同じコマンドを選んでも思うような効果が出ないことが多く、そのために雑魚で死にそうになることもしばしば…;
いつもより1ターン余計にかかるだけで、魅了されたり即死にかかったり…よく練られた、油断できない戦闘システムですよね、ほんと。
なので、私の中ではクリティカルは重要な必須魔法でした。

ハードだと回復しないんですか><;
そうなると、回復面の薄い今回のパーティだと、かなりキツくなりそうですね…
シナリオ重視の人も、戦闘重視の人も、それぞれに楽しめるようになってるのは、いつも凄いと思います。

本当に引退なさるんですか? 
これだけの才能を、勿体ないですね…
コトノハさんは、フリゲの下積み期間?が殆どなしで頂点に躍り出た方なので、いろいろな障害も、普通より多いと思いますが…
フリゲを作って発表する楽しさより、辛さ苦しさが勝る、ということであれば、無理強いもできませんね…

コトノハさんはきちんとした方なので、けじめを大切にしたいのでしょうが、傷ついた状態で無理に白黒つけるより、疲れたなら少し休む、というのも手だと思いますよ~

自分の好きなことを表現するのに、誰の許可も必要ありません。
後悔しない道を選んでください。
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ありがとうございました。 (kotonoha*)
2017-01-15 11:52:12
今回もレビュー頂きまして本当にありがとうございましたm(__)m。シリーズ通しておつきあいくださり、光栄の至りです。

序盤からプレイヤーさんに"違和感"を与えるということを意識し、でも与えすぎると「あ、これはあれだな」とすぐ気付かれてしまう。そしてそればかりがダラダラ長いと飽きてやめられてしまうというギリギリの見計らいがとても大変で。
三章中盤に魔法界で何が起きているのかを明らかにするシーンまでの流れは、本当に作り込みが大変でした。今までで一番製作時間をかけたと思います。

戦闘システム作りも本当に楽しかったですね〜。
前作は動より静だったので、もっと火力を上げて上から叩き潰す的な熱い戦闘をさせたくて10万や20万というダメージを出せる様にしてみました。
弱点もしくはチャージタイミングを狙えば一気に事は進むので、戦闘はお察しの通り、前回よりはずっと甘めです。
武器防具は適当でもクリア出来てしまいますね。雑魚戦終了後に全回復しないハードモードだとちょっと重要になって来るのです。ランパクトアルルのMP消費量が大きくて、すぐMP切れる上にフィールド上でアイテム使えませんからね。火力でとっとと押すか、防御を上げるか、敏捷性を変化させる装備あたりが、肝になって来ると思います。

というわけで、今までおつきあいくださり本当にありがとうございました。引退作、とはなってしまうのですが、現行作品および過去作のメンテナンスなどは引き続き「完全」な形となるまで面倒を見ていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします!
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