鼠喰いのひとりごと

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「ハリー・ポッターと謎のプリンス」

2007-06-29 11:56:28 | 本(小説)
「ハリー・ポッターと謎のプリンス」
J・K・ローリング  静山社 2006年

*****

ごめん! 読んでなかったんだ!
古本で安く出るのを待とうと思っているうちに、つい忘れて。
とりあえず、もうすぐ次の映画の封切りと、海外ではいよいよ最終巻が発売でしょう?
古本でも売り切れるか、値上がりするかもしれないと思って、急いで購入。

だんだん、敵の攻撃がシビアになってくるにつれ、話が悲しくなってくるのよねぇ。
しかし、これをシリーズ続けて読んでると、この作品を書くことで、
作者のローリングさんも、いろいろあって、成長したんじゃないか~なんて思うのです。

普通の生活してたシングルマザーが、一躍世界中の注目の的。
金と権力のニオイに寄ってくるのは、良い人間ばかりではなかったでしょう。
マスコミの力を濫用するリータ・スキーター。
ハリーの人気を、自分たちの権力の強化に使うことしか頭に無い魔法省。
戦う相手は敵ばかりではなく、時に、親しい友人さえも、ハリーとのあまりの立場の違いに、
変に距離を置いてしまう。
同じような苦労したんじゃないのかなぁ。


えっと、あらすじは…出版されて時間もたってるし、
もう、ここまで来るとネタバレ云々っていうのは、そんなに重視されないとは思うけど。
…シリーズもののあらすじって書きづらいんだよね。前巻からの伏線とかあるから。
てなわけで、今回は無しで。
とりあえず、影の主人公はスネイプかな? 

読んで驚いちゃったのは、ジニーちゃんが魔性の女になってたこと(笑)
嫌いな人間には(かなり)手厳しい、赤毛に恥じない激しくも魅力的な女の子。
女性作家の書く女性キャラって、基本的に強いよね。
なよなよっとしたヒロイン好きなのは、男性視点ですよ。やはり。

で、その強い女の子たちが、今回何をしてるかというと…
本命の男の子にあてつけるために、わざわざ一番イヤがる男をパーティに誘うハーマイオニー(笑)
本命ハリーに距離を置いて、他の男の子と付き合うことで、魅力全開になってしまったジニー(笑)
他にも、ロンと一時期ラブラブになって、ハーマイオニーに嫉妬丸出しなラベンダーとか
(彼女はちょっと気の毒かな。ロンにとっては、ただの練習台とか場繋ぎみたいな扱いで)
ハリーの心を、ホレ薬で強引にモノにしようと図るロミルダとか(考え方がタフだよなぁ)
いや、男の子たちはタジタジです。特にロンは遊ばれちゃってる。

笑っちゃったのは、あのハートフルなほかほか家族、ウィーズリー家においても、
『息子の恋人は気に入らない』という法則が当てはまっちゃうところ。
フラーは、異性に人気があるのに同性に嫌われるタイプって奴なんですかね。
ジニーにヌラーとか呼ばれてるのが、ものすごい可笑しい~。

えーと、ハリーの恋はここに来て、やっと成就しましたが、最後の戦いを前にして、
まだまだ油断はできないところ。
一番大きな庇護を失ったことで、自分の判断で行動する「大人」にならざるを得ないハリー。
親の暖かさ、家庭を知らないハリーが、初めて知った「自分の居場所」が魔法学校だったのですから、
今回の出来事は、本当の意味で巣立ちの時期…ということなのでしょうか。

とはいえ、あのダンブルドアが、自分が亡き後のことを考えていなかったとも思えません。
最終話でも、何か、手助けとなるようなものを遺してくれているんじゃないかなーと思ったり。

とりあえず、次回への謎。R.A.B。
今までのローリングさんの傾向では、容易く読み取れる、親切な伏線の張り方はしない人なので、
次巻でその正体が明かされるのを待とうと思います。

そういえば、ダンブルドアの弟って?


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