鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

ミノニヨクシティ

2016-06-15 14:05:55 | フリーゲーム(ホラー)
「ミノニヨクシティ」 ほのぼの・寄り道がメイン
制作者:せがわ様(公式サイト


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エンドロールの悲しみを癒すために、
もう一度、ミノニヨクに遊びにいってまいりました。

やっぱり良いよね~^^
デタラメな絵のような建物や、シンプルなマップチップ・デザイン。
あえてヒトガタをしてないキャラの造形も、画面のあかるい色彩も、
まるで子供が出入りするサイトによくある、簡単ゲームみたいなんだけど。
内容はどうしてどうして。大人向けですよ?

平和で優しい街の中に、ところどころ顔を出す、不穏な空気。
日常の薄皮を一枚剥いた下は「自覚してはいけない」世界なのです。

ここからは某所のレビューから。
赤字は今回プレイの追記。

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主人公を含めたキャラデザインがすごく良いです~
主人公がアレなので、登場人物はイロモノばかりかと思いきや、
ヒト型の住人たちがこれまた、可愛子ちゃんとイケメン揃いっていうね!

ゆるキャラだけでなく、人間キャラもお上手なんですよねえ。
話を進めていくと、最終的には、姿かたちは気にならなくなるんだけど。
最後にあの子の素顔が見られたときは、やっぱりうれしかったです。


ゲーム内容も細かく作りこまれていて、
やることいっぱいあって飽きさせない…
ゲームしながら、本当にこの町の住人になりたいわあ…なんて、
思ってしまいました。

攻略wikiができたみたいで、メインルートは楽になりましたねえ…
ただ、寄り道や依頼系はまとまってないのかな?
今回も忘れてけっこう依頼すっぽかしたかもしんない。


自分専用の温泉……ぜひ一つ欲しい……

本当に欲しい…青空温泉、自分専用。一日中浸かって両生類になりたい。
俺、ミノニヨクに行ったら空色のカエルになるんだ…
(その時は名前を蟲喰いに改めなければw)


夜市のムードはそのままのタイトルの小説を思い出しました。
怪しくも良い雰囲気です~
明るく優しいミノニヨクだけでなく、この夜市や、
そのほかのさまざまなカラーの世界を同列に魅せてくれることで、
正負、明暗を、ともにプレイヤーに差し出す感じが良いと思いました。

ほかの世界は、大体みんな寂しかったり昏かったり。
こちらが、自然のままの人間のあるべき姿だとすれば、
ミノニヨクは本当に「そのために作られた特別な場所」なんですよね。
自覚してはいけない…もしも住人が自覚したならば、楽園の住人ではいられない。
それはヒトの本質が、決して善ではないことを示しているのでしょーか。


光だけでもなく、影だけでもなく。
何が正しいのでも、間違っているでもなく。
多くの悲しみを飲み込んでなお、この世界は優しい。

ラストが本当に気持ちいい~
ミノニヨクの本当の住人になるためには、
むしろ「自覚」は不可欠だったようにも思えます。


素敵なゲームをありがとうございました。

素敵なゲームをありがとうございました。

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個人的に、イザナイさんが気になります。
彼女はどうしてああなって、どういう感情のもとに動いているのか。

もともとミノニヨクは、個々人の感情…というか、内面に関する描写がほとんどありません。
ある意味、リアルで本当の人間に接しているに近い程度のコミュニケーション。
なので、登場人物の気持ちや、感情の揺れ、みたいなものが読みにくい。
彼らの裏事情も「もしかしてこれが…」って程度のチラ見せなのよねん。
完全にネタあかしをしないところも、せがわさんの作品の魅力だと思うー



おぐすりぐん、何気に好きです。


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