鼠喰いのひとりごと

DL系フリーゲームや本や映画などの感想を徒然に

チキントキミトミトミトミート

2018-02-22 22:47:05 | フリーゲーム(ホラー)
チキントキミトミトミトミート
短編ADV・サックリからあゲー
制作者:ヤシロ(もにか)様

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前向性健忘症(ある一定の時期から先の記憶を維持できない健忘症)を患う少女、万田ミトミは、その日あったことを日記に書き留め、未来の自分に伝えることで、なんとか日々暮らしていた。

とある日の朝、ミトミは、部屋のドアを開けて外に出た途端、見知らぬ洋館にいる自分に気付く。
残る記憶は「ドアを開けて外に出た」ということだけ…
いつもの健忘症とは全く違う記憶の抜けに戸惑うミトミの前に、この屋敷の人間らしい不思議な女性が現れ、やや唐突に豪華な食事を振る舞うと告げる。
相手の妙なペースに押されるように、美味しい肉料理をご馳走になったものの…その後、家に帰ろうにも、屋敷には出口らしいものが見当たらない。
ミトミは家に帰るため、出口を探して屋敷を彷徨うことにした。


短編サックリ謎解きゲーの「万田ミトミ」シリーズ3作目ですー。
過去の2作は、「一つか二つ謎を解いたらクリア」という、とても短いものですが…
いろいろ謎が残る、印象深い作品になってますー。
特に初作ね! あれは最後のオチが都市伝説っぽくて、イイ感じにゾっとさせてくれる良ホラーでした。

今作は、今までで一番ハイ・ボリューム。
とはいえ、謎解きそのものは難しくないので、詰まることはなさそう?
むしろ難しいのは、謎解きではなくシナリオの解釈ですね…

何しろミトミちゃんの記憶は…過去も未来もアテにならない。
自分の記憶が何一つ信じられない、という状況は、立ち位置さえもあやふやで、とても怖いことだと思います。
今回の、謎のお姉さんの言葉も、どこまで信じていいものか…
「それは人形」「この世界は夢」……それは真実なのでしょうか。

ミトミちゃんの頼りは、前の日の自分が書いた日記のみ。
けれど…その日、もし、ミトミちゃんが日記を書かなかった(書けなかった)としたら…
その日あった出来事は、丸ごと空白の…なかったこと、になってしまう。
毎日の日記にきちんと日付が書かれていれば、記憶の抜けにも気が付くでしょうが、もしそれがなかったら…

いやまあ、このお姉さんは他作品で主役やってるキャラなので、たぶん、ゲスト的に絡んでるんだとは思いますが。
もし本当に夢だったとしても、『夢は現実の記憶をもとにしている』と匂わせた言葉は意味深でした…
一体ミトミちゃんの身に何が起きているのか、このシリーズ、先がすごく気になります~

というわけで!ここまで読んでいろいろ気になってしまった方は、過去作の「拝啓、昨日の私より」と「彼女は密室の中で」もプレイするとよいかもしれません。
サックリ終われるのに、不気味な余韻の残るゲームです。
おすすめですよー



普段、体験版はほとんどプレイしないのですが…
今作が面白かったのと、『あれ?もしかしてこのお姉さんって…?』という好奇心に抗えず「CULT」も合わせてプレイしちゃいました。
まだプレイ途中ですが、こっちも雰囲気あって面白そうなので、完成が楽しみ…


2 コメント

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Unknown (鼠喰い)
2018-02-26 15:46:46
初めまして、ヤシロ様。
拙い文章を読んでいただきましてありがとうございます。
過去作は、ミトミちゃんの2作のみプレイ済みだったのですが、今作でいろいろ気になってしまい…
今回、笑顔が邪悪なシスターさんのぶんもまとめてDLして、プレイさせていただきました。
ずっと短編専門の方なのかなあと思っていただけに、最近のやりごたえのある作品群に、すっかり魅せられてしまいました^^ 

今はまだCULT(体験版)を最後?までプレイしていないのですが(書棚?のパスと本並べの謎解きが難しい!)ミトミちゃんの続編とともに、こちらの完成版も心待ちにしています^^よろしくお願いいたします。

暖かいコメントを残していただき、ありがとうございました。
ヤシロ様のこれからの創作活動を、こっそりと応援しております。
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Unknown (ヤシロ)
2018-02-25 23:47:45
初めまして、制作者のヤシロと申します。
偶然にもこちらのブログを見つけました。
自分のゲームが紹介されている事に驚きましてコメントさせて頂いた次第です。

まずは今作をプレイ頂き、ありがとう御座います。
そして、素敵な感想を書いて頂いた事に重ねてお礼を申し上げます。

今作は続編であり、物語中盤あたりの最も疑問が残る
プレイヤーとしてはスッキリしない作品なのではないかと思っております。
そんな中ゲームシステムや概要、ストーリーに関する解釈等について
隅々まで書かれており、非常に嬉しい限りです。

更には記事を拝見する限りでは過去作、体験版の作品までも
プレイして頂けたようで、ここまで遊んで頂けている事は
作者冥利に尽きます。

今後も、もし機会がありましたらプレイして頂けると幸いです。
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