Kantele-Suomiho-Fuga

フィンランドと音楽(カンテレ、音楽療法)をキーワードに!

日本フィンランド協会例会

2006-01-23 22:08:31 | フィンランド
今日は日本フィンランド協会の例会。日本フィンランド協会では、フィンランドをテーマに毎月例会をおこなっているが、今月のテーマは「北欧の先住民族サーミ:言語と社会」、サーミの研究をしている山川亜古さんのお話だった。
サーミ人は、北極圏地域(いわゆるラップランドと呼ばれている)の北欧3国(フィンランド、スウェーデン、ノルウェー)とロシアに住んでいる。フィンランドには約7500人、サーミ語を話す人はその半数というから本当に少ない。ポロミエスのAnttiはサーミ語を話すし、お供のツァルムももちろんサーミ語がわかる。Anttiのようにトナカイを生業としている人は6%しかいないと聞いてびっくりした! 私の頭の中では、サーミ人=トナカイができあがっていたのである。
フィンランドでは、サーミ人が多く住んでいる地域はサーミ人居住地域として法律で保護されていること、サーミ人の権利やサーミ言語法などきちんと法律で制定されていることなど、今日始めて知った。サーミ語とフィンランド語は何となく似ていて何となく違う。魅力的だったのは、15格変化するフィンランド語にくらべサーミ語は6格のみとのこと、ちょっと心が動いた。

ラップランド・イナリ湖畔にシーダ<SIIDA>というサーミの文化を紹介する施設があるが、自然や生活の展示、家の復元、トナカイ生活の様子、シャーマンの太鼓・・・など面白い。
サーミにはヨイク<JOIKU>という独特の声による音楽がある。サーミの民謡だが、伝統文化や歴史は口承で伝えられてきたので、このヨイクは今でも大事な役割を果たしている。数年前にSIIDAでお勧めのヨイクCDを購入、素朴で飾らない、トツトツとした歌い方、今日聴いたサーミの民族の歌もすてきなメロディだった。

今月も本当に面白いお話だった。

サーミ人ご夫婦と、トナカイ牧場のコタ(小屋)で。

日本フィンランド協会
http://www.nichi-fin.or.jp/