すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

冬をはじめる

2014-04-18 11:39:19 | 短歌
クレーンがすこしうつむくその先に十二月生まれの駅がある

あたらしい道をおぼえるためにゆくコンビニ ふるい樹を目印に

となり合う駐車スペースひとつずつきっちり分けて(白/三毛)すわる

若い枝かと思った黄緑色は、センダンが葉を落とした後の葉柄だった。

塀越しにセンダンの樹にちかづいた いちばんひかるときをみせてね

とおい冬に一羽の鳥が連れてきた樹のてっぺんに降りる冬鳥

現在地はおおきな橋の影のなか 天気雨まだ光っていいよ

ナンキンハゼの名前なんども忘れては思い出しては冬をはじめる

「あかいとり ことり」ひとりでいつまでもあらゆる色をうたう子でした

あれはツグミ ナンキンハゼの白い種たべても白くならない小鳥




(「未来」746号 2014.3月)


前回に続いて気になる樹。そして気になるクレーン。
夕方の空をバックにしたタワークレーンは見飽きないですよね!(と無理やり同意を求めて、来月もクレーンの歌を出します)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 月刊ミドリツキノワ3月号 | トップ | 月刊ミドリツキノワ 201... »

コメントを投稿