すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

ノヂシャ/オドリコソウ

2014-08-18 00:33:16 | 短歌
住処には不適、とひくくつぶやいて出ていくまでは蜂のいた部屋

   「茎は二又に分岐」などと検索しながら。

ほんとうの質問「ふたごの花束をかかげたこの草はなんですか」

わかれみち(ふたつにひとつ)わかれみち 花はすべての終点に咲く

   葉チシャ・球チシャ・掻きチシャ・立ちチシャ……

おなじ名で呼ばれるものをどれひとつ知らないままで群れて野のチシャ

ひなたではただまっしろに見えていたノヂシャの青にふるえるルーペ

うたえることうったえること長いことオドリコソウに会ってないこと

ちかみちは坂道、日かげの道だった 反復横跳びみたいに降りた

蟻よりもさきにひみつを飲んだ子はだれ? 落ちているからっぽの花



(「未来」750号 2014.7月)



ノヂシャは、今年の春に急に気になった草。(いままで気づいてなかっただけかもしれないけれど。)
あまりいい写真がなかった。熊がみているちいさい花です。






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