ならんでる黒いものより怖かった「かもじや」という看板の文字
笹短歌ドットコムで賞をいただきました。
ありがとうございました。(もう去年のことです……更新遅くてすみません。)
ほんとにそういう名前の店が商店街にあって、小さな私はなぜか異常に怖がっていました。
怖くてちゃんと中をみていなかったけれど、「かもじ」だけじゃ商売にならないだろうから、たぶん小間物とかも売っていたのでしょう。(小学生のころにはもうお店がなかった気もしますが……汗)
看板は普通にひらがなで「かもじや」って書いてあるだけだったんだけど、音のつながりと(こどもにとっての)意味不明さが怖さのツボを刺激したのか??
アーケードのある田舎の商店街の風景は、記憶のなかにたくさん残っています。
バターボール3個10円いつだってガラスのなかでころころねむる
お店ではない場所が商店街にうまれてそこにだけ陽があたる
笹短歌ドットコムで賞をいただきました。
ありがとうございました。(もう去年のことです……更新遅くてすみません。)
ほんとにそういう名前の店が商店街にあって、小さな私はなぜか異常に怖がっていました。
怖くてちゃんと中をみていなかったけれど、「かもじ」だけじゃ商売にならないだろうから、たぶん小間物とかも売っていたのでしょう。(小学生のころにはもうお店がなかった気もしますが……汗)
看板は普通にひらがなで「かもじや」って書いてあるだけだったんだけど、音のつながりと(こどもにとっての)意味不明さが怖さのツボを刺激したのか??
アーケードのある田舎の商店街の風景は、記憶のなかにたくさん残っています。
バターボール3個10円いつだってガラスのなかでころころねむる
お店ではない場所が商店街にうまれてそこにだけ陽があたる
この記事の下書きを書いたあとで、笹短歌のコメント欄をみて笹井宏之さんの訃報を知りました。
信じられなかった。
笹井さんのうたが、はじめてみたときからだいすきでした。
自分よりむしろ子どもに近いくらい若いひとだったけれど、あこがれていました。
独特な感覚で、天才であったことは疑いもないけれど、なんというか、ひとりでとおくへいってしまうようなうたではなかった、と思っています。みつめたらみつめかえしてくれるような、すなおにしみこんでくることばだった。笹井さんのことばは(うただけじゃなくて)これからもずっと、みんなのたからものです。
たくさんのひとがかなしんでいます。わたしもここでこっそり、ご冥福を祈ります。