すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

店屋・店名のうた

2009-01-27 21:23:37 | 短歌
  ならんでる黒いものより怖かった「かもじや」という看板の文字


笹短歌ドットコムで賞をいただきました。
ありがとうございました。(もう去年のことです……更新遅くてすみません。)

 ほんとにそういう名前の店が商店街にあって、小さな私はなぜか異常に怖がっていました。
 怖くてちゃんと中をみていなかったけれど、「かもじ」だけじゃ商売にならないだろうから、たぶん小間物とかも売っていたのでしょう。(小学生のころにはもうお店がなかった気もしますが……汗)
 看板は普通にひらがなで「かもじや」って書いてあるだけだったんだけど、音のつながりと(こどもにとっての)意味不明さが怖さのツボを刺激したのか??

 アーケードのある田舎の商店街の風景は、記憶のなかにたくさん残っています。


  バターボール3個10円いつだってガラスのなかでころころねむる

  お店ではない場所が商店街にうまれてそこにだけ陽があたる

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1 コメント

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Unknown (すぎな)
2009-01-27 21:25:43
25日。次のお題(UMA)を投稿して数時間後。
この記事の下書きを書いたあとで、笹短歌のコメント欄をみて笹井宏之さんの訃報を知りました。

信じられなかった。
笹井さんのうたが、はじめてみたときからだいすきでした。
自分よりむしろ子どもに近いくらい若いひとだったけれど、あこがれていました。


独特な感覚で、天才であったことは疑いもないけれど、なんというか、ひとりでとおくへいってしまうようなうたではなかった、と思っています。みつめたらみつめかえしてくれるような、すなおにしみこんでくることばだった。笹井さんのことばは(うただけじゃなくて)これからもずっと、みんなのたからものです。


たくさんのひとがかなしんでいます。わたしもここでこっそり、ご冥福を祈ります。
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