すぎな野原をあるいてゆけば

「おとのくに はるのうた工房」がある

ヒメジョオンの道

2014-10-18 17:38:39 | 短歌
とぎれないおわらない列(ヒメジョオン)三つの橋をくぐってもまだ

夜のいろちらりと見せて風のなかツバメシジミの翅のかたむき

  モンシロチョウ・スジグロシロチョウもたくさん見た。

きみたちは似てるねってもう聞き飽きて二頭の白い蝶すれちがう

片翅のこわれた蝶を見てしまう ほそい卵をのこすところも

いちばん揺れる枝のみどりのコガネムシいちまいの葉を離さずにいる

樹になればはやいひと夏 両腕を伸ばせるかぎり遠くひろげて

エンジュ・ネムノキ無数の羽状複葉を風にゆだねるってどうだろう

さっきまでいた対岸は点描の銀河のような白いものたち

リジンギジンはなれて見れば花だけがうかんでやがて雨になる道



(「未来」752号 2014.9月)



写真のはスジグロシロチョウ。
この日(6月上旬)はヒメジョオン&蝶祭りでした。
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